想いのネットワーク「萩の情報紙“萩・ネットワーク”をお届けいたします。本紙は東京、大阪をはじめ全国の萩出身の方、萩を愛する方々に向け、萩の情報をお送りするとともに、全国の萩関係の情報をいただき、広く環流していこうとしているものです。協会発足から半年になり、会員もお陰をもちまして1200人を超えることができました。萩の小さな話題が大きな人と人の交流のネットワークとなっていくためにも、より多くの会員の方の入会を願っています。あなたのお知り合いの未加入の方がおられましたら、是非ともお勧めくださるようお願いします。大量の情報にあふれる今日ですが、ふるさと萩の情報が、みなさまの小さなオアシスとなることを願ってお手元に届けます。=あなたと萩を結ぶ萩の情報紙『萩ネットワーク』=会長・萩市長野村興児」 これは、二、三日前に届いた萩の情報紙『萩・ネットワーク』の“しおり”に記された文章である。山口市出身で在京の熱心な萩ファン(何とも複雑な表現?)が事務局に私を紹介したらしい。私は、情報紙『萩・ネットワーク』が何たるか、を知らずに彼女の紹介、ということだけで年会費2千円を払い込んだ次第である。多分、私の様な被害者(?)が何百人といるのであろう。しかし、「萩も頑張ってるんだなあ。」と悪い気持ちはしない。それどころか、「こんなに色々な人が萩を応援しているんだなあ。」と思えば、何か自分も応援したくなる気持ちになってくる。不思議なものだ。“萩”というキーワードを基点にして、“時間”と“地域”という二つの軸をシッカリと持っている情報紙である。 手元にある第4号には、巻頭の写真にこう添え書きがされている。「田床山からみた萩市の夜景。中央に流れているのは松本川。懐かしい指月山も見えます。指月山の左上は鯖島(さばしま)。右側の沖に浮かんでいる島は相島(あいしま)です。沖に見える光の点はイカ釣り漁船の漁火です。太陽が北に傾く夏は、日本海の夕焼けが美しい季節です。今年の夏には里帰りされて、この素晴しい夜景をご覧になりませんか。田床山には展望台が整備されていて、車であがることができます。」 萩を知っている人が、写真を観ながらこれを読めば必ず心を打たれるだろう。そんなことをチャンと心得て書かれた巧みな文章である。素朴ではあるが、何と心憎い文章ではないか。人の気持ちが金や物で動くのではなくて、人の熱意や情熱で動くもの。それを知っている、いや信じようとしている人達がこの情報紙『萩・ネットワーク』づくりに結集しているように窺える。 わが宇部市でも「広報宇部」が発行されている。誰もがご存じの17万市民向けの各戸配布の広報紙であるが、萩の手法を一つ参考にしてみるのも良いことではないか。何も『宇部ネットワーク』でなくてもいい、『カッタ君通信』でも『彫刻ネットワーク』でもいい、と思う。いま、心から宇部を想う人達のネットワークが欲しい。 1995/07/25 |
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