21. 育てたい変化の兆し 22. ユニークな市議会その1 23. ユニークな市議会その2 25. 市民参加型の彫刻展に 26. 研究者の環境その1 27. 研究者の環境その2 28. 「アイ・ハウス」 29. リレーシンポ雑感 30. シンポ雑感その2 31. シンポ雑感その3 32. 古人の糟魄 33. スケッチ大会を終えて 34. スケッチ大会を終えて2 35. 女性がまちを変えるとき 36. 水でつなごう 37. サンセットクルージング 38. 「彫刻カレンダー」完成! 39. 着眼大局、着手小局 40. 年老いた隣人 |
育てたい変化の兆し期待された新市長は無投票のうちに誕生し、政治改革が俎上に上がった第40回衆議院議員総選挙も終了しました。今回の選挙結果を見て、私なりに感じたことを述べます。 まず、第一に66.98%という宇部市の投票率の低さに驚きました。これは県下56市町村のうちで最低の数値を示しています。しかも、今回の投票率が70%を下回ったのは宇部市だけなのです。ちなみに前回はどうか?、と調べてみると前回90年の総選挙も実に70.40%とこれも県下で最低でした。なぜでしょうか? 原因としては、まず従来から衆議院議員選挙では『地元候補』のいないことが主要因と言われています。そして、今回宇部にあっては市長選挙が無投票になったことも政治参加意識の点では影響を与えているかも知れません。 一般的には都市部の特徴として、政治に無関心な学生などの若い人の多さ、そしてサラリーマンの多さが挙げられますが、この点では下関が宇部に次ぎ、県下二番目の投票率の低さを表していますので共通的な問題かも知れません。しかし、それにしても2区の徳山、下松を中心とする周南地域の投票率の高さに比べてみると「宇部はいつも投票率が低い」と言われることは別に問題があるように思えます。 まして、この半年間の宇部ではリコール運動が展開され、市民の政治参加意識が高まっているはずであることを考えると、このような結果は少々気になります。 次ぎに感じたのは、候補者別の得票結果からみた構造変化の兆しです。各候補者の得票結果を見ると、単純なことですが前回に比べて、新しい点に気づきます。今回の宇部市の投票総数は8万8千票弱で前回の数とほぼ変わっていません。変わったのは、保守系の候補者数が三人から五人へ増えた点です。この中にあって、特徴は一点、既存二大政党(自民党と社会党)から新党系への票の移動です。変化を求める票だと言えます。 保守系三候補の票は、前回の50,344票から42,846票へと7,498票減少しています。一方、社会党系候補は前回の25,260票から11,801票へと13,459票減少しています。いづれも、当然の批判票でしょう。この二つの減少(批判?)分の票を合計すると20,957票となり、新党二候補者の得票合計数22,972票に近いものとなっています。 少しずつではあっても宇部市民が新しい変化を求め、具体的な行動を望んでいることが窺えるのではないでしょうか? 宇部市民の投票率は相変らず低調ですが、少なくとも宇部の政治構図には変化の兆しが見えていると想いたいのは私だけではないでしょう。 1993/07/20 |
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