1. 三つのルール 2. 野外彫刻、三つの活用法 3. 三つの「ウェア」 4. 文化を育む三つの「C」 5. 三つの期待 6. 三つの懸念 7. 三人の地域リーダー 8. 優れた企業、三つの条件 10. 三種の神器と三上の訓 11. 三人のトラバーユ 12. 深夜の国際電話 13. 選択的市民のすすめ 14. 明快少年出現! 15. ふるさと人材育成事業報告 16. 魅力あるまちづくりとは? 17. アメリカの常識、日本の非常識 18. 女性のバス運転手 19. たかがチップ されどチップ 20. ボーダレス時代の新市長に望むこと |
市民運動として地域の振興は、本来、地域の内部から発生すべきもので、その意味では市民が主体的に一丸となって、自らの地域を創造していくべきです。そのためには、市民が合意できる宇部のまちづくりのための独創性のある、自立性のある資源を探すこと。そして、その資源を中核とした共通認識に基づいて、目的に沿った個性的なまちづくりを推進することが必要であることを既に述べました。 このための具体的な提案として、私たちが従来から主張している“野外彫刻を活用した宇部のまちづくり”の中から「真締川のリニューアル・プラン」を述べました。 しかし、読者の皆さんからは「行政をアテにするのではなく、自分たちができることは無いだろうか?」という声が出そうです。 そう、やはり、地域づくりの主役はその地域に住んでいる私たち市民です。市民が自ら考え、自ら行動しなくては本当のまちづくりは進みません。 そこで、私たち一人ひとりができる“市民運動的な活動”として、こんなことはいかがでしょうか?①「花いっぱい運動」「花壇コンクール」などと同じように、自分たちの財産は自分たちで作り、育てるといった自主の精神で、彫刻の周囲の清掃や景観保護に努めます。 ②「一企業一彫刻設置運動」「一地区一彫刻設置運動」を展開して、地域内の企業や自治会がそれぞれ好みの彫刻を選定します。希望を募って、市が保有している彫刻を提供して貰ってはどうでしょう。 ③「彫刻基金」を創設します。単に意義のみを説明して募金活動するだけでなく、イベント等を通じてPR活動を進めるとともに、収益を上げるといった経営感覚にも目を向けることが大切でしょう。 そして、以上のようなことを組織的、効果的に推進するために、④“彫刻の設置や管理は市民自らの手で”というスローガンのもとに、「彫刻スケールのまちづくり」を市民の立場で進めていく組織『彫刻は市民自らのもの』を結成します。(“野外彫刻を活用する”という共通認識ができれば、現在活発な活動を展開している「観光コンベンション協会」が音頭を取ることも現実的な方法でしょう。) これらの活動を実施する際には、①次の世代にしっかりと引き継ぐための工夫、と②市外の人に楽しんで貰う工夫、が忘れてはならない重要な点だと思われます。 以上のような取り組みが“市民運動的な活動”として展開できれば、他の地域に比べて独創性のある文化・芸術的な資源、そして観光コンベンションにも波及効果が期待できる経済的にも自立性のある資源としての野外彫刻が幅広い効用を発揮するのではないでしょうか。 1997/09/07 |
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