1. 三つのルール 2. 野外彫刻、三つの活用法 3. 三つの「ウェア」 4. 文化を育む三つの「C」 5. 三つの期待 6. 三つの懸念 7. 三人の地域リーダー 8. 優れた企業、三つの条件 10. 三種の神器と三上の訓 11. 三人のトラバーユ 12. 深夜の国際電話 13. 選択的市民のすすめ 14. 明快少年出現! 15. ふるさと人材育成事業報告 16. 魅力あるまちづくりとは? 17. アメリカの常識、日本の非常識 18. 女性のバス運転手 19. たかがチップ されどチップ 20. ボーダレス時代の新市長に望むこと |
三人の地域リーダーA 正方形ならば、(十分に)多角形である。B 正方形であるためには、多角形であることが必要である。 我々市民にとっては、Aはとても解かりやすい理屈であるがBは理解しにくい。なぜならば、多角形が必ずしも全て正方形ではないから。 先日のシンポ「中山間村地域の振興を考える」を終えて、こんなことを考えた。 過疎化が進行する国鉄岩日線の廃止運動の先頭に立った町の広報課長。運動自体が「まちづくり」そのものであると確認した人が町長に選ばれた。そして、ふるさと錦川のこれ以上の汚染進行を止めなければならない。そのために「河川美化専門員」を制度化した錦町長。とても解かりやすい信頼できる行動である。 ワンマンだ、久山不動産だ、と言われても重要な土地は全て町が取得し続ける。そして、ゴミ対策、排水対策を十分に実施した後に、これで「今後住宅開発を推進できる」と言い切り、引退した前久山町長。土地を守らねば、町は守れない、とも言う。 つまり、十分な人口増加対策を事前に行ってから域外からの人口流入に備える。これも地域住民にとって解かりやすい安心できる手法である。 お二人に共通するのは、地域のリーダーとしての強い責任感と確信である。 そして、彼らは今、宇部市の直面している問題に関して、こう言う。 環境問題を語って選挙に勝った首長はいないが、次回は環境を語って選挙に臨みたい(原田町長)。また、小野地区は今後宇部市にとって重要な地域になる可能性が高い。その大事な土地ならば、市が責任をもって方向づけをすべきである(小早川前町長)、と。 厚東川の水質汚濁をこれ以上進行させてはならない。その防止のためには、生活排水対策が必要。この事業実施のためには、小野地区住民の協力が必要。協力を得るためには、住民が求めている小野地区の活性化(ゴルフ場建設)事業の実施が必要。よって、ゴルフ場建設推進を支持する、とは中村宇部市長の1月20日の説明であった。冒頭のBの理屈であろう。宇部・小野田地域の生活水源に重大な影響を与える問題に対する説明としては、この程度の簡単な説明だけでは市民にとって余りにも情報が少なすぎ、非常に解かりにくいと思える。 厚生省が国会に上程した「水道水源の水質保全に関する法律(案)」では、水源地帯での工場の新設を厳しく規制し、農薬の使用方法や化学肥料の施し方にも届け出を求める。さらに簡易水道を用いている集落の上流地域では、ゴルフ場、リゾート、宅地の開発などを禁じる方針とある。 県知事の厳しい意見書も出た。宇宙船地球号の中、私達の暮らしの質を高めるうえで、今日何が主で何が従であるべきかは論を待たない。 1993/04/07 |
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