1. 三つのルール 2. 野外彫刻、三つの活用法 3. 三つの「ウェア」 4. 文化を育む三つの「C」 5. 三つの期待 6. 三つの懸念 7. 三人の地域リーダー 8. 優れた企業、三つの条件 10. 三種の神器と三上の訓 11. 三人のトラバーユ 12. 深夜の国際電話 13. 選択的市民のすすめ 14. 明快少年出現! 15. ふるさと人材育成事業報告 16. 魅力あるまちづくりとは? 17. アメリカの常識、日本の非常識 18. 女性のバス運転手 19. たかがチップ されどチップ 20. ボーダレス時代の新市長に望むこと |
たかがチップ されどチップ日本人の習慣に馴染んでいないものの一つに「チップ」があります。11年前のイギリスでのことです。ヒースロー空港内で用を終えて洗面所に行くとタオルを引っ張ってくれる男性がいました。私はご好意に甘えましたが、気が付くと着いたばかりでチップの持ち合わせがありません。仕方なくポケットにあるだけの小銭を彼に手渡しました。当時の金額で多分50円程度だったと記憶しています。10年前の円レートから考えれば、多分彼らの「相場」では、小額だったのでしょう。案の定、トイレを離れると、後ろから大声で「ケチな、日本人め」という罵声が聞こえてきました。 サンフランシスコ空港に降り立ち、トイレに行った友人を待っている時、当時のことが想い出され苦笑いが浮かびました。 幸い、サンフランシスコ空港にはそのような人はいないようでした。 ところで、チップには二通りある、と教えられました。 チップを除いたサービス金額のみが請求され、支払う側の判断で別に10〜15%のチップを手渡す場合と既に請求明細の中にサービス料金額とチップ(15%)が記入された合計を請求される場合とがあるようです。後者の場合には、日本の「サービス料」と考えればいいのでしょうか。 宿泊したホテルでこんなこともありました。 同じホテルで二泊した翌朝の食事の時でした。広いレストランにはごく数人しか居ません。なのに何故か隅っこの、それも足元のガタガタするテーブルに座らされて少し気分を悪くしました。それで「こんな扱いじゃあ、チップを払いたくないナ」と思ったのですが、残念ながら、このホテルのチップは後者の方式です。こんな時は、黙って支払うしか他に方法が無いんですかね?朝から気分を害しましたよ。 次のケースは、空港までのバスの中で生じたものです。運転手にチップを払うべきかどうか、友人と二人で迷いましたが、私はこう考えました。「自分に対して特別のサービスをしてくれるわけではないので、チップを渡す必要はない」と。 正解は聞いていません(当たり前?)が、特に彼女に不愉快な表情や反応がありませんでしたから、それで良かったのではないかと思っています。 ホテルでは、毎日枕の下に1ドル程度を入れておきましたが、要するに、相手が気持ち良くしてくれたり、自分に良くして欲しいと思えば、チップを手渡せばいいのではないのでしょうかね?活用方法が微妙で、案外重要なのでしょう。たかがチップ、されどチップですネ。 ただ、チップを渡すタイミングを逸してしまうと、部屋を中々出て行かないボーイさんも居ましたがね。 1993/07/06 |
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