1. 三つのルール 2. 野外彫刻、三つの活用法 3. 三つの「ウェア」 4. 文化を育む三つの「C」 5. 三つの期待 6. 三つの懸念 7. 三人の地域リーダー 8. 優れた企業、三つの条件 10. 三種の神器と三上の訓 11. 三人のトラバーユ 12. 深夜の国際電話 13. 選択的市民のすすめ 14. 明快少年出現! 15. ふるさと人材育成事業報告 16. 魅力あるまちづくりとは? 17. アメリカの常識、日本の非常識 18. 女性のバス運転手 19. たかがチップ されどチップ 20. ボーダレス時代の新市長に望むこと |
彫刻スケールのまちづくり-2前回に引き続き、「彫刻スケールのまちづくり」についてご説明します。「彫刻スケールのまちづくり、と言っても判らないよ。聞いたことの無い言葉だ」とおっしゃるでしょう。でも、そんなに難しい内容ではありませんので、お読みください。 「彫刻スケールのまちづくり」とは、例えば、「彫刻」を配置することを前提に公共施設を建築する。「彫刻」を配置することを前提にして道路を整備する。また、「彫刻」を巡るマラソン大会を開催し、「彫刻」を題材にしてフォトコンテストを行ったり、「彫刻」に囲まれたコンサートを開くのです。当然のことながら、市内で開催される各種イベントの主催者挨拶では、必ず「彫刻」に触れることにします。あるいは、常盤公園内で、夏休みなどを活用して、理解ある彫刻作家に来ていただいて「子供たちのための彫刻教室」を開催して、次代を担う子供たちのための情操教育にも役立てます。いくらでもアイデアは浮かんで来そうです。 このように「彫刻」にこだわったハードの整備やソフトの活動を通じて、産・官・学・そして全市民が地域外にも「宇部の野外彫刻」をアピールして行くのです。「野外彫刻」を活用して地域のイメージアップを推進するのです。 家づくりから教育・スポーツ・文化の振興や地場産業の振興に及ぶ様々な分野に及ぶ、“「彫刻」を尺度(スケール)としたまちづくり”を、私は「彫刻スケールのまちづくり」と呼びます。 市制をしいて百年に満たない我が宇部市には他の地域に誇れる、これといった資源が見当たりません。しかし、三十五年を超える歴史を持ち、多くの優れた作品とヒューマン・ネットワークを提供してくれた「現代日本彫刻展」の成果は、国内のみならず世界でも高い評価を受けています。先に表彰を受けた国連の環境功労表彰『グローバル500』に勝るとも劣らない宇部の財産だと断言できるものです。 この「野外彫刻」を活用したまちづくり、すなわち“彫刻スケールのまちづくり”こそが私たち宇部市民の多くが一体となって取り組むことのできる“二十一世紀のまちづくり”ではないでしょうか。“文化の時代”にふさわしい取り組みではありませんか? しかし、この程度の提案で宇部の活性化が進んでいく、と安易に考えてはいません。「彫刻スケールのまちづくり」の名に恥じないものとするためには、私たち市民自らが行動していくことが大切です。 そこで次回は、「こんな宇部になったらいいなぁ」「こんな宇部にしたいなぁ」といった気持ちで、例えばこんなことが考えられるのではないだろうか、といったことを私なりに提案してみます。 1997/07/14 |
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