1. 三つのルール 2. 野外彫刻、三つの活用法 3. 三つの「ウェア」 4. 文化を育む三つの「C」 5. 三つの期待 6. 三つの懸念 7. 三人の地域リーダー 8. 優れた企業、三つの条件 10. 三種の神器と三上の訓 11. 三人のトラバーユ 12. 深夜の国際電話 13. 選択的市民のすすめ 14. 明快少年出現! 15. ふるさと人材育成事業報告 16. 魅力あるまちづくりとは? 17. アメリカの常識、日本の非常識 18. 女性のバス運転手 19. たかがチップ されどチップ 20. ボーダレス時代の新市長に望むこと |
彫刻スケールのまちづくり今、山口県や広島県には“毛利の風”が吹いている、と言われています。ご存じNHKの大河ドラマ「毛利元就」に因んでのことです。旅行エージェントは「毛利元就ツアー」を企画し、菓子メーカーは「元就饅頭」を作り、アパレル産業は「元就ティーシャツ」を売り出し、本家NHKは全国的に「毛利元就展」を実施中です。 いわば、各業界にとっては“元就を切り口にした新商品開発の好機”と言えるものです。このような一種のブームは、同じNHKの大河ドラマで村田蔵六を取り上げた時にも起こりました。県外の他の地域でも同様のことが起きていると想像します。 「釣り馬鹿日誌」や「フーテンの虎」の映画ロケ候補地に自治体をあげて陳情や誘致合戦を展開する姿も珍しいことでは無くなっています。 これを契機に地域のイメージアップに取り組もうという意気込みは大切でしょうが、この種の“アヤカリ運動”が単に手を変え品を変えた一過性の消費ブームに終ってしまうのであれば、寂しい限りではありませんか。 私は、地域の振興は、本来、地域の内部から発生すべきものだと考えています。“市民参画のまちづくり”にとって“内発的であること”が不可欠だと思っているからです。 私たちのまち宇部に独自な、他に誇りとすることのできる価値を創り上げ、いわば宇部のアイデンティティ(内外からその独自性を評価、認識されること)を創造し、それらに支えられた市民全体の連帯感を醸成することが必要ではありませんか? このために、私は①宇部にふさわしい独創性、自立性のある資源を探すこと、②その資源を中核としたアイデンティティ(市民の共通認識)に基づいて、宇部としての個性的なまちづくりを推進すること、を提案します。 そして、このための市民共通の視点として「野外彫刻」を提案します。 地域のイメージアップにとって地域独自の資源が不可欠、と私は考えています。前述の“アヤカリ運動”はその一部だと言えますが、五十年や百年という永い時間が必要なまちづくりにとっては、永く市民が一体となって継続できる運動が必要ではありませんか? そこで私は、永い間、宇部の先輩たちが努力され、宇部市民が育んできた「野外彫刻」こそが、宇部のまちづくりを推進する中核(シンボル)として位置付けられ、“緑と花と彫刻のまち宇部”にとっての「地域固有の資源」であるとの認識を抱き、「彫刻スケールのまちづくり」を宇部市民の皆さんに提案します。 「彫刻スケールのまちづくり」については、次回ご説明します。 1997/07/14 |
|