1. 三つのルール 2. 野外彫刻、三つの活用法 3. 三つの「ウェア」 4. 文化を育む三つの「C」 5. 三つの期待 6. 三つの懸念 7. 三人の地域リーダー 8. 優れた企業、三つの条件 10. 三種の神器と三上の訓 11. 三人のトラバーユ 12. 深夜の国際電話 13. 選択的市民のすすめ 14. 明快少年出現! 15. ふるさと人材育成事業報告 16. 魅力あるまちづくりとは? 17. アメリカの常識、日本の非常識 18. 女性のバス運転手 19. たかがチップ されどチップ 20. ボーダレス時代の新市長に望むこと |
世代交代言い古されたジョークだが、こんな話しがある。エジプトのピラミッドの発掘調査をしていたら、下から何か文字を刻んだ石が出てきたので読んでみると「今ごろの若い者は、…………」とあった。 ことさように、いつの時代にも若者に対して年長者は厳しい見方をするようだ。しかし、若者の年長者に対する目も厳しいことも事実であるが。 ある座談会で「世代交代と若手の育成」の必要性を唱えた。以前、商店街の活性化シンポジウムでも言っていることなので、何も目新らしい発言ではない。 限られた時間内で発言したため、誤解を招いた可能性が多分にあると思われるので、この場で若干説明しておきたい。 現在の繁栄をリードして来られた諸先輩からは、「若い者が育っていない、今ごろの若い者は……」とよく聞かされる。若者自身の努力の欠如や置かれた環境に対する認識の甘さ等々。確かに、戦前、戦後の苦しい時代を体験していない若者と自分とを比べるとどうしても評価が厳しくなり、「まだまだ、自分達が居ないと………」と辛口の批評が出てくるものと思われる。 が、一方若い連中に言わせれば、「年寄りが今のポストにしがみついて困る。いつまで経っても後任に席を譲ろうとしないんだ。任せてくれればチャンと代わりができるのに。いや、もっと斬新な経営が出来るのに………」となる。 私に言わせて貰えば、現在のトップ層が、みずから進んで引退したり、後輩に機会を与えることができないのなら、誰もが理解出来る“ルール”を作るほかに方法が無い、と思う。よく引き合いに出されている各種の審議会や委員会についても同様である。 世の中で「あの人は、潔い」と言われるのは、惜しまれて去る場合を言っているのであって、ポストに拘泥して確執の後に去って行く時に用いる言葉ではない。 私は、一概に「歳をとったら交代を」と言っているのではない。進取の気概がなく、他人の意見を取り入れなくなってしまっては、本人が周囲に取り残されるばかりでなく、彼の所管している組織や地域がドンドン疲弊してしまう。そんな事にならないうちに、みずから後進に道を譲ることが肝要である。要は、肉体的に若いことではなく、精神的に若いことが重要なのである。 かく言う私も、そんな状態に陥らないように実践していかねば、と思っている。 ついては、新年からは、同じトーク・ウベ21のメンバーである久保田君と私が交代でこの欄で執筆させていただくこととした。若い人の意見を皆さんに読んでいただければ幸いである。皆さん、良いお年を。 1996/12/23 |
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