1. 三つのルール 2. 野外彫刻、三つの活用法 3. 三つの「ウェア」 4. 文化を育む三つの「C」 5. 三つの期待 6. 三つの懸念 7. 三人の地域リーダー 8. 優れた企業、三つの条件 10. 三種の神器と三上の訓 11. 三人のトラバーユ 12. 深夜の国際電話 13. 選択的市民のすすめ 14. 明快少年出現! 15. ふるさと人材育成事業報告 16. 魅力あるまちづくりとは? 17. アメリカの常識、日本の非常識 18. 女性のバス運転手 19. たかがチップ されどチップ 20. ボーダレス時代の新市長に望むこと |
企画立案のヒント最近、政策形成に関するコメントを求められて寄稿したので、紹介させていただきたい。新しいコトを企画するときに私が指針にしているポイントが二つある。 まず一つは、「世の中の99%はモノ真似である」ということ。 新しい商品、ヒット商品と呼ばれるものであっても、それを分析すれば、その殆どが既存商品の改良や複数の特徴の組み合わせによる新機能製品であることが多い、と言われている。だから私は、身の回りを日々行き交う情報の中に、必ず、ヒントが潜んでいる、という確信を持っている。 次に、「オリジナリティは情報の組み合わせから生まれる」ということ。 職場では、毎日のように“新聞切り抜き”が回ってくる(もしも、新聞切り抜きをされていない方がいれば、即刻実行をお勧めする)が、この大量の情報の中に、自分にとっての“ヒント”や“宝”が存在している。自分の汗と努力と知恵で取り出した“ヒント”や“宝”を活用する際の手法は以下の10項目だろう。 ①縮小してみる。②拡大してみる。③代用してみる。④組み替えてみる。⑤逆にしてみる。⑥結び付けてみる。⑦分割してみる。⑧別の用途を考えてみる。⑨修正してみる。⑩時間を変更してみる。 では、「常にこの二つのポイントを持っていれば、必ず新しい企画が生まれるのか?」と問われれば「ノー」である。実は、最も基本的な姿勢が欠けているからである。 それは、“ヒント”や“宝”を探し当てるには、自分の中に“基本的な姿勢”と“問題意識”がなくてはならない、ということである。 何を探したいのか、何をしたいのか、政策をどのような方向に向けたいのか、等ということは自分自身が持っているべき姿勢である。つまり、“スケール(尺度)”は自分自身が持つべきなのである。“アンテナ(触角)”と言い換えて良いかもしれない。 なお、身の回りを行き交う膨大な情報を取捨選択し収集する際には、この“スケール(尺度)”をあまり狭めるのは効果的ではない。適度に幅を持たせておくことが、次のステップの「収集した情報の処理」には不可欠だからである。 数年前、「山口県に必要な新しい産業振興策は何か?」「男女共同参画社会に向け、これからの女性が活躍できる得意な分野は何か?」等という二つの視点を交錯させて、民間のビジネススクール情報との比較の中から見い出したのが「やまぐち女性起業家支援塾」である。 “ヒント”は前触れもなくやってくる。これを逃さずキャッチするのは、研ぎ澄まされた自分自身の“アンテナ”である。 1996/12/09 |
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