1. 三つのルール 2. 野外彫刻、三つの活用法 3. 三つの「ウェア」 4. 文化を育む三つの「C」 5. 三つの期待 6. 三つの懸念 7. 三人の地域リーダー 8. 優れた企業、三つの条件 10. 三種の神器と三上の訓 11. 三人のトラバーユ 12. 深夜の国際電話 13. 選択的市民のすすめ 14. 明快少年出現! 15. ふるさと人材育成事業報告 16. 魅力あるまちづくりとは? 17. アメリカの常識、日本の非常識 18. 女性のバス運転手 19. たかがチップ されどチップ 20. ボーダレス時代の新市長に望むこと |
萩美術館にて今年は、いつになく紅葉が鮮やかで美しく感じられる。紅葉した樹木は私達に光の演出で様々な美しさを見せてくれる。鋭く刺すような眩しく新鮮な朝の光、少し和らいで明るい午前の光、少しけだるげで暖かく包容力のある午後の光、そして遠く寂しげな姿を見せながら暮れていく夕方、と一日のうちにも刻々と変わる光に映し出される様々な景色。これを遠く南側から眺めていると、時間のたつのを忘れるほどである。 そんな景色を今年は是非とも眺めたいと思って、先の日曜日、ドライブを兼ねた紅葉鑑賞に萩、阿武川から長門峡に向かって出かけてみた。 しかし、生憎と前夜から雪が降ってきた。おかげで、真っ白な山肌を眺めながら、その合間に紅葉を楽しむ、という皮肉な結果に終った。しかし、若干、負け惜しみのようだが、雪化粧の中で鑑賞する紅葉もなかなか良いものであった。滅多にない機会でもあろうから。 さて、予想外に降りしきる雪を避けることもあって、予定を変更して先日オープンした萩美術館に立ち寄った。ちょうど浦上さん寄贈の「浮世絵展」を開催中であった。 当然の事ながら、観光客がひっきりなしに来館している。私が館内でコーヒーを飲みながら見ている間にも、十数人のグループが何度も訪れていた。会話からすれば、その大半は萩を訪れる観光客なのだろう。改めて、“ゆとりと豊かさの時代”を感じながら、しばらくの間、全面ガラスの外の池を観ていた。が、このような場所には働き盛りの男性の姿はひどく少ない。一体、彼等は何をしているのだろうか、といつも思う。 さて、私は建物のデザインばかりでなく、美術館内の「ミュージアム・ショップ」、「レファレンス・コーナー」に感心した。来館者の期待に応えるような憎い設計である。このような施設機能が県内の身近な建物にも設置されるようになったことが嬉しいではないか。 最近完成した公共建築の中でも、総合的には群を抜いた設計の出来映えではあるまいか。萩市民でなくとも、このような魅力的な施設の登場にはもろ手を挙げて歓迎したい。 宇部にも、ときわ湖水ホール、市立図書館など、奇麗な建物が建築されたが、これから作られる施設にこのような機能が併設されれば、市民にとってさらに利用しやすい、利用したくなる施設として評価がさらに高まるのではなかろうか、と思った。 1996/12/02 |
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