1. 三つのルール 2. 野外彫刻、三つの活用法 3. 三つの「ウェア」 4. 文化を育む三つの「C」 5. 三つの期待 6. 三つの懸念 7. 三人の地域リーダー 8. 優れた企業、三つの条件 10. 三種の神器と三上の訓 11. 三人のトラバーユ 12. 深夜の国際電話 13. 選択的市民のすすめ 14. 明快少年出現! 15. ふるさと人材育成事業報告 16. 魅力あるまちづくりとは? 17. アメリカの常識、日本の非常識 18. 女性のバス運転手 19. たかがチップ されどチップ 20. ボーダレス時代の新市長に望むこと |
相乗効果「複合的かつ多目的な施設の建設によって地域経済に相乗効果を生じさせる」。私たちはこの種の“複合的”、“相乗効果”等という表現を頻繁に使っているが、“言うは易し行うは難し”である。急速にボーダレス化している地域経済の中でこの課題に対する解決策を具体化するのは簡単ではない。 経済的には、分散ではなく集積、単独ではなく複合が効果的なことは誰しも認めるところであるが、それを実現することは非常に難しい。 会館後約一ヵ月の夏休み期間中に10万人を突破するなど、『海峡メッセ下関』のタワー搭乗者者は相変わらず多い。ちなみに搭乗者者の一日平均実績は軽く三千人を超えている。実績が当初の見込みを大幅に上回っているのは、営業サイドからすれば嬉しい悲鳴である。 勿論、最も多いのは地元だろうが、何と言っても夜のライトアップの素晴しさからして、県外、特に北部九州からの搭乗者者が多いのは頷けるところである。 ところで“予想外”と言えば望遠鏡に悪いが、地上143メートルに位置する展望室の「高性能の望遠鏡」が好評である。有料のために相当な収益も上がって、当面の孝行息子であることには違いない。 ところで、オープニング・イベント期間中に限れば、総じてタワーとイベントが相互に好影響を与えているようだ。 つまり、遠くから来てタワーに上ったついでに、タマタマ同じ場所で開催しているイベントに鑑賞されたり、特定のイベントに来られた方がその前後に「一度、噂のタワーに上って見るか」となったり、はたまた同時に両方を考えて来場されている訳である。 もともと我が『海峡メッセ下関』は、国際貿易ビルはオフィス入居、アリーナ棟は展示見本市と各種イベント開催のため、そして海峡ゆめタワーは地元下関の観光客誘致に一役を買おうと企図された一連の敷地内に異種の建物を併設した、いわゆる複合的な施設がうたい文句であった。オフィスに入居している企業が中心になって、多くの人が集まる商談会や展示会や見本市といったコンベンション開催による波及効果を幅広く受けたいという意図であった。 新たなコンベンション誘致によって地域外から交流人口を呼び込み、それに参加する人の流れを地域内で回遊化させ、従来の観光客を通過型から滞在型に変化させる、これが施設建設で狙っていた“相乗効果”であった。 細かなアンケート調査をした訳ではないが、色々調べて見るとイベントの多い日には参加者数が多く、それに比例してタワーの搭乗者数も多いことが判った。 これこそ“相乗効果”ではあるまいか。 1996/09/09 |
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