1. 三つのルール 2. 野外彫刻、三つの活用法 3. 三つの「ウェア」 4. 文化を育む三つの「C」 5. 三つの期待 6. 三つの懸念 7. 三人の地域リーダー 8. 優れた企業、三つの条件 10. 三種の神器と三上の訓 11. 三人のトラバーユ 12. 深夜の国際電話 13. 選択的市民のすすめ 14. 明快少年出現! 15. ふるさと人材育成事業報告 16. 魅力あるまちづくりとは? 17. アメリカの常識、日本の非常識 18. 女性のバス運転手 19. たかがチップ されどチップ 20. ボーダレス時代の新市長に望むこと |
コンベンション-2コンベンション(各種の会議・集会)の裾野は非常に広いので、コンベンションの開催に伴う地元産業経済への波及効果は図り知れないものがある。まず、完成後の建物施設の維持管理、音響機器メンテナンス、毎日の清掃等で相当な支出が見込まれる。 加えて、管理要員経費である。少し話しが横道にそれるが、人材の確保は大変に重要な問題である。何故なら、全国で成功しているこの種の施設には必ずといっていいほど、有能な専従職員が配置されているからである。優れた自主企画やセールスの可否がその施設の成功の鍵を握っているからである。 あまた建築されたコンベンション施設の競合の時代に入っている昨今、運営を担う中核的な人材確保は施設の死活問題なのである。この優秀な人材の確保が重要とすれば、そのための待遇措置、すなわち人件費にも相当な出費を覚悟すべきではないか。 このように良い建物(コンベンション施設)を作るだけではなく、オープン後の運営管理、特に人材とソフト面にどれだけ注力できるかがその施設の行方を決定する。 次に、コンベンションの開催ごとに、様々な業種、業界に相当の波及効果が生じることとなるが、一般的なコンベンション(会議)を例にとって考察して見る。 まず、企画自体のプランニングが必要なため、経験豊かなイベント業や企画会社が必要となる。また、コンベンションの規模が大きければ、会場外の看板等の制作から会場周辺の警備対策も必要になる。また事故等を想定すれば保険もかけなければなるまい。 次に、会場設営のための内装工事、音響機器設備工事に加え、会議運営のための司会やアトラクション等の人材調達も必要となる。内容が国際会議であれば、同時通訳等の手配も必要である。近くに人材がいなければ遠く九州や関西から求めることとなる。 さらにパーティーを伴う場合には、料理の準備が不可欠となり、場合によってはコンパニオンも必要であろう。 このような準備工事や人材手配の結果、開催になれば地域外から客が来て、料理飲食、レジャー、宿泊、そしてアフター・コンベンションも期待できよう。 一般に直接開催経費の約3倍の波及効果が地元に生まれると言われている。 なお、施設の稼働率が平均で5割を超えれば、その施設は上出来だが、そのような状態がいつも続くとは限るまい。その場合にはどうするのか。 誘致活動と連携した自主企画が必要である。コンベンション企画を地域内の団体、機関にセールスし、外からコンベンションを誘致する活動が不可欠なのである。 その場合に、先般スタートした「宇部観光コンベンション協会」の力が発揮されることになるのではあるまいか。 1996/07/07 |
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