1. 三つのルール 2. 野外彫刻、三つの活用法 3. 三つの「ウェア」 4. 文化を育む三つの「C」 5. 三つの期待 6. 三つの懸念 7. 三人の地域リーダー 8. 優れた企業、三つの条件 10. 三種の神器と三上の訓 11. 三人のトラバーユ 12. 深夜の国際電話 13. 選択的市民のすすめ 14. 明快少年出現! 15. ふるさと人材育成事業報告 16. 魅力あるまちづくりとは? 17. アメリカの常識、日本の非常識 18. 女性のバス運転手 19. たかがチップ されどチップ 20. ボーダレス時代の新市長に望むこと |
カナダ・アメリカ-1「はじめに」意図した訳ではないが、四年連続のアメリカ、それもサンフランシスコ訪問となった。今回は、カナダのバンクーバーに2泊、サンフランシスコで3泊の強行軍ではあったが得たものは大きかったように思う。 特に、主目的のカルフォルニア・サンフランシスコの南方に位置する(ラッコで有名な)モントレー水族館訪問では多くの発見があった。(この水族館は市立ではない。民間財団の設立と運営によっている。この点については、後日、常盤公園や熱帯植物館に関連して詳述し、皆さんとともに考えてみたい。) さて、「………11年前にロンドン、3年前に香港を訪問したが、今回は、………デービス市を訪問した。実質3日間の滞在で、多くの人の好意に恵まれ、多くのものを見た。まさに異なる文化、風土、人々の中に身を置くと、一人の人間の存在、日常的な発想や言動の小ささを改めて痛感した。宇部の現状をもっと永く、大きな視野で考察する必要も感じたものだ。アメリカは広大で多様な国、ここデービスも健全なアメリカと病んでいるアメリカの両面、光と影、明と暗の一部を垣間見せてくれた。………」と、この欄にカルフォルニア・デービス市視察の報告をしたのが三年前だったが、今回もやはり、“ふるさとは遠くに離れて考えてみるもの”という感を強く抱いた。 人間誰しも地域の中に永く住んでいると絶対的な思考をしがちになり、自分の住んでいる地域を相対的に眺め、考えることが困難になる傾向がある。 そういう点で私は、長短を問わず「旅行」が好きである。家族や職場、そして地域を離れると、不思議に日常生活では考えないことをフッと想うからである。ある程度時間があると、そんな事を整理する余裕も生まれる。私にはそんな時間が貴重に思われる。 話しが横にそれたが、今回の一週間の旅行で感じた事は、第一に、やはりカナダ・アメリカ大陸の大きさに由来する彼等の風俗、生活習慣の多様さであり、自由闊闥さであった。それは、ローカル空港での体験から私達のセッカチさを自省したこと、気候の変化の早さや大陸の広さを象徴している機内の服装の多様さに感心したこと、また『サンフランシスコ・タイム』、『クロニクル』、『エギザミナー』の三紙が1部25セントから1ドルまでの新聞販売料金の幅を持っていること(ちなみに、サンフランシスコ・エギザミナーは近く倒産するらしい)などから痛感させられた。 第二には、帰国して目のあたりに接した日本国内の現状に照らして、アメリカ社会の禁煙の徹底ぶりや車を持っていない人には大変苦痛な車移動社会という点である。 次回から、これら感じた点を少し詳しく述べ一緒に考えてみたい。 1996/05/28 |
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