1. 三つのルール 2. 野外彫刻、三つの活用法 3. 三つの「ウェア」 4. 文化を育む三つの「C」 5. 三つの期待 6. 三つの懸念 7. 三人の地域リーダー 8. 優れた企業、三つの条件 10. 三種の神器と三上の訓 11. 三人のトラバーユ 12. 深夜の国際電話 13. 選択的市民のすすめ 14. 明快少年出現! 15. ふるさと人材育成事業報告 16. 魅力あるまちづくりとは? 17. アメリカの常識、日本の非常識 18. 女性のバス運転手 19. たかがチップ されどチップ 20. ボーダレス時代の新市長に望むこと |
女性市長1995年現在、国内の女性の首長は、北村芦屋市長、藤田福島県棚倉町長、太田京都府野田川町長、吉良高知県葉山町長の四人で、女性の副知事は、沖縄県、埼玉県、神奈川県、女性の助役は、横浜市のみで、大変に少ない数字を示している。また、地方公共団体の審議会等における女性委員の割合は、80年の7.3%に対して95年には11.7%と着実に伸びており(労働省)、都道府県、市町村をあわせた女性議員の数は前回91年の統一地方選挙時よりも3割程度伸びているものの、女性の一人もいない地方議会は60%近くにも達している(朝日新聞)。 一方、女性が経営する企業の数も95年には前年の4%の伸びとなっている(毎日新聞)。 こんな事を調べて見るきっかけは、先日文化会館で行われた「第48回婦人週間・講演会&フォーラム」で北村芦屋市長の講演を拝聴したことである。 講演の概要は、今年はわが国で婦人参政権が獲得されて50年になること。これまでの流れは(講師の見方では)三段階に区切られ、第一段階は日本において女性の参政権が実現した45年からメキシコで「国際婦人年世界会議」が開催された75年までの間を“女性解放の時期”とし、第二段階は「国際婦人年」とされた75年からの約15年間を“女性の社会的進出の時期”とし、国内では「女子に対するあらゆる差別の撤廃に関する条約」署名(80年)や批准(85年)、そして「男女雇用機会均等法の成立」(85年)が実現している。第三段階は75年の「世界行動計画」を受けた国内行動計画の改定が行われた91年以降をさして“共同参画の時期”と表現されていたように受け取った。 この講演を聞いて初めて“男女共同参画社会”という表現の背景がスッキリと理解できた気持ちになった。 この講演を聞いて感じた事が三点ある。 話しの内容が理路整然としており、個人的な資質に加えて北村さんの弁護士、大学の講師としてのキャリアの片鱗を伺わせるものがあった。 また、節々に出てくる女性の活動に対する意見はご自分の体験に根差したもので大変に重みを持っており、男性に対しても説得力のある事ばかりであった。 最後に恥ずかしいことに、戦後の女性の参政権に関する時代の区切り方は自分の中には欠如していた見方であり、男性としての認識不足を痛感させられた次第である。 蛇足ながら、このような逸材を市長に選任した芦屋市民に敬意を表するとともに、羨望さえをも抱いたのも正直なところである。 以上、今回のフォーラムでは、市民としてそして男性として大変に重要な勉強をさせていただいて感謝している。 1996/04/30 |
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