1. 三つのルール 2. 野外彫刻、三つの活用法 3. 三つの「ウェア」 4. 文化を育む三つの「C」 5. 三つの期待 6. 三つの懸念 7. 三人の地域リーダー 8. 優れた企業、三つの条件 10. 三種の神器と三上の訓 11. 三人のトラバーユ 12. 深夜の国際電話 13. 選択的市民のすすめ 14. 明快少年出現! 15. ふるさと人材育成事業報告 16. 魅力あるまちづくりとは? 17. アメリカの常識、日本の非常識 18. 女性のバス運転手 19. たかがチップ されどチップ 20. ボーダレス時代の新市長に望むこと |
自治会長年々歳々花は変わらず、年々歳々人同じからず。また春がやって来て、桜の花は同じように咲くが、世の中は少しずつ変わっている。新しい学校への入学や新しい職場への赴任などに応じて、転入転出があって自分達の周囲も少し変わり、それにともなって色々な組織構成も改編される。 先日、私の住んでいる地区の自治会役員の改選が行われた。結果的には大変に信頼の厚い人に決まり、一同喜んでいる。大役を引き受けられた新しい会長さんには私たちも協力しなければ、と思っている。 しかし、毎度の事ながら、この自治会長の選出にはいつも全員が頭を痛めるが何か妙案がないものだろうか。いくらやる気があっても、新しく仲間入りした人では地区の事情が分からない。古くから住んでいる人でも年が若過ぎれば、言いたいことが言えずに指導力が発揮できない。元気で活発にやれる人には時間的な余裕がない。時間を十分に持っている高齢者には周囲が期待するような迅速果敢な世話が出来ない。新しい会長を選考する時には、そんな悩みがいつも繰り返し出てくる。 大変に良くされる会長さんには「出来れば、今の会長さんに続投をお願いできれば」との声が出て、いつまでも甘えてしまう。しかし、その会長さんが割いている沢山の時間的な犠牲に対しては自治会員全員が理解している訳ではない。時には自治会長さんが自腹を切っていることもあるというのに。 30年前、私の父も生前、自治会長をしていたのを思い出す。 あの頃は、ワープロもコピー機も無かった。電話だって全家庭に揃っていた訳ではなかっただろう。自治会員の非協力振りや無責任さに対して、ブツブツと不満を言いながらもコツコツと回覧板を作っていたのを覚えている。 多分、彼は「退職して比較的時間に余裕のある自分が自治会の世話をするのは役回り、責任である」と思っていたに違いない。私たち家族も「適当な暇つぶしになっているし、まんざら嫌いでもなさそうだから」と眺めていたものだ。 しかし、余暇の過ごし方も多様化し、他人様の世話をすることが当然ではなくなってきている現代、自治会の在り方も、自治会長さんの役割も違ってきているようにも思える。 そうそう、今回から私たちの自治会長選出ルールが出来上がったので、ご披露したい。 選出ルール第一は、地区内に住居を構えたより古い方から。第二には、健康な年長者で、比較的に時間が割ける方から。いづれの条件をも兼ね備えた人の中から選出する。ただし、過去に、先代が既に自治会長をした家では全戸一周するまでは免除される。また、このたび事情があって断わった場合には、次回も最優先順位になることを了解すること、である。 1996/04/15 |
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