1. 三つのルール 2. 野外彫刻、三つの活用法 3. 三つの「ウェア」 4. 文化を育む三つの「C」 5. 三つの期待 6. 三つの懸念 7. 三人の地域リーダー 8. 優れた企業、三つの条件 10. 三種の神器と三上の訓 11. 三人のトラバーユ 12. 深夜の国際電話 13. 選択的市民のすすめ 14. 明快少年出現! 15. ふるさと人材育成事業報告 16. 魅力あるまちづくりとは? 17. アメリカの常識、日本の非常識 18. 女性のバス運転手 19. たかがチップ されどチップ 20. ボーダレス時代の新市長に望むこと |
車中観察下関に7月に完成する建物のオープン準備の日々が続いているが、最近とみに忙しくなってきたので、一週間のうち少なくとも火曜日から金曜日の間は現地の事務所に詰めることとした。このため、自宅と下関を直接に往復する必要が生じたが、貴重な体験をこの際活用しようと電車での通勤を試みている。 時刻表を調べて見ると、現在宇部線と山陽本線が相互に乗り入れている便が一日7本ある。つまり、床波駅で乗車したら宇部駅で乗り換えることなく目的の下関駅まで行ける。これは便利である。この種の便を往復に利用できれば、読書やパソコン使用などに時間が有効に活用できることとなるのだが、、、。 さて、以下は、最近乗車する床波・下関間の車中での光景に対する私の感想である。 まず驚いたのは、朝の通勤ラッシュの時間帯を除けば、車中には9割を超える圧倒的な比率で女性の多いことである。逆に成人の男性は稀にしか見られない。多分、現行の電車の運行時間テンポではビジネスには不向きなのであろう。この結果、車の運転免許を持たないか時間に余裕のある高齢者や女性が選択を余儀なくされることとなる。 混んでいない場合には、車内の雰囲気は大変に開放的で活気がある。二、三人連れの人達が乗り込んでくると、途端にとても元気な交歓が始まる。 周囲に対してさほど気を配る風でもなく大声で話しているので、当方は聞くとは無しに聞いてしまい、時には苦笑したり微笑んだりすることがある。服装や断片的に耳に入る会話の内容からそのグループの目的などを想像する楽しさを感じるのはこんな時である。 一方、マナーの悪さは何も学生や若い人に限らない、ということも感じる。 例えば、車内の7人掛けの横長椅子にキチンと定員が座っている場合はほとんど見受けられないのである。隣の席に自分の荷物を置いたり、二人分を占有するような座り方をしている人が多い。 混んでいない場合には問題は無かろう。しかし、混み合ってきても一向に構わない人が多いのには驚く。通学生の多い山口線でも見受けられる光景がここでも変わらないのには残念な思いがする。 我が子の躾を学校に委ねるばかりで社会教育ができなければ、回り回って自分の首を締めることとなりはしないだろうか、などと思ってしまう。 都市部の電車の速度に比べるとかなり遅いようだが、私のような長年の自家用車での通勤族には車内は色々な刺激が満ちていて楽しいものである。 色々と無責任に傍観しながら独断と偏見に満ちた通勤であるが、そのうちスケッチでも添えて「路上観察ならぬ車中観察」などをしたためたら面白いかもしれない、と思っている。 1996/03/12 |
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