1. 三つのルール 2. 野外彫刻、三つの活用法 3. 三つの「ウェア」 4. 文化を育む三つの「C」 5. 三つの期待 6. 三つの懸念 7. 三人の地域リーダー 8. 優れた企業、三つの条件 10. 三種の神器と三上の訓 11. 三人のトラバーユ 12. 深夜の国際電話 13. 選択的市民のすすめ 14. 明快少年出現! 15. ふるさと人材育成事業報告 16. 魅力あるまちづくりとは? 17. アメリカの常識、日本の非常識 18. 女性のバス運転手 19. たかがチップ されどチップ 20. ボーダレス時代の新市長に望むこと |
福岡市美術館連休の合間に福岡市美術館で開催中の「インドネシア更沙展」を鑑賞しに行った。車の往復で5時間、見学やショッピングに5時間をかけたが価値ある時間を過ごさせて貰った。時に自分の住んでいる宇部や山口県を離れると他所の土地柄などと比較して色々と感じることは多い。 まず、気の休まらないカーブの多さ、高低の差がある坂の多さ、そして路面整備の悪さと往復の中国自動車道の路面は相変わらずだが、関門海峡を過ぎて九州道に入ると途端にその違いを感じた。 九州に入ると、不慣れのせいでもあろうが道路案内が不親切のように感じる。慣れたドライバーには不要でも、他国者にとっては路面表示は重要なサインなのだが、右折、左折の路面表示の出方がいかにも遅く感じられる。山口ナンバーに免じて、黄線を横切って路線変更を何度もやってしまった。わが山口県内の道路標識の的確さに敬意を表したくなるのはこのような時でもある。 さて、肝心の「インドネシア更沙展」は男女の腰巻を中心に、精緻な柄と見事な色の組み合わせを数百点の染め物等で紹介していた。中には、その柄を染めてくのに何百日かかるのであろうか、と思うほど精魂込められたものも多く展示されている。人物、花鳥、幾何的な模様を幾種の色で表現した、お国柄と複雑な交流の歴史が窺える見事な更沙展であった。 この種の催しの際にいつも共通なのは、女性が圧倒的に多いことである。中に、ジッと一つの作品を食い入るように見ていた若い女性は、何か絵画やデザインなど芸術系を専攻している学生なのであろうか。福岡にもともと育った人なのか、学ぶために福岡に来ているのか、などと要らぬ想像を巡らせた。 将来を担う若い人にとって、このような場が日常的に得られることは誠に恵まれている。他人事ながら、後ろ姿を見ながら、是非、有効な時間を過ごして貰いたいと願った。 予定よりも遅れ夕方になったが、途中、何かと話題を提供している「イムズ・ビル」に寄ってみた。地下2階、地上14階の複合商業ビルとは言いながらも、福岡市の国際交流協会の交流サロン、電力会社の普及センター、農産物振興のお米ギャラリーなどが、一般のお店に混じって多くの人を集めていた。人が集まり賑わいのある場所ではこのような公的な施設もうまく利用されている見本であろう。立地特性を生かし時代を取り込んだ「イムズ・ビル」の設計思想・戦略が私なりに理解できた。 長旅(?)の運転手では少し疲れたが、充実した心地よい一日であった。 1996/02/25 |
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