1. 三つのルール 2. 野外彫刻、三つの活用法 3. 三つの「ウェア」 4. 文化を育む三つの「C」 5. 三つの期待 6. 三つの懸念 7. 三人の地域リーダー 8. 優れた企業、三つの条件 10. 三種の神器と三上の訓 11. 三人のトラバーユ 12. 深夜の国際電話 13. 選択的市民のすすめ 14. 明快少年出現! 15. ふるさと人材育成事業報告 16. 魅力あるまちづくりとは? 17. アメリカの常識、日本の非常識 18. 女性のバス運転手 19. たかがチップ されどチップ 20. ボーダレス時代の新市長に望むこと |
選択肢冬場、アウトドアスポーツをしない時には、休日は家に閉じこもって読書や資料整理、そしてテレビ、特に衛星放送を観ていることが多い。久し振りに帰ってくる子供たちには、「いつも書斎でボーッとしている」と言われるのだが、ウィークデイには結構慌ただしく、雑然とした時間を過ごしているせいもあって、「休日くらいは静かにしていたい」と思って(自己弁護して)いる。前にも述べたが、昨年の夏、わが家で二台目のテレビを買って以来、家にいる時はまず「BS番組表」を見て興味のある番組をチェックする。必要な場合には、後の活用を考えてビデオを準備しておくこともある。経済特集、自然、音楽、芸術、映画、スポーツなどが興味の対象だが、その殆どが海外ロケや海外諸国で制作された番組である。 欧米偏重ではなく、日頃“情報”が溢れている日本のものに比べて、商業主義を反映した視聴率や時間制限に邪魔されない優秀な番組や貴重なドキュメンタリーが多いのであろう。ジックリと静かに鑑賞し楽しめることに加えて、異国の情緒や伝統をかいま見て感動や触発を受けることもある。 今日たまたま見た番組は「西洋アンティーク鑑定会」で、イギリスのヘックサムで行われた巡回鑑定会の模様であった。欧米人の目を通した有田焼の素晴しさや次々に登場するアンティークを鑑定する人の鑑識眼の高さに驚いた。あたかも自分がその場で大変に貴重な体験をしているかのような気持ちになって、“堀だし物”を見い出したような嬉しい気分になった。 ところで、このところ山口小郡地域の「ケーブル・テレビジョン」、宇部の「インターネット」、そして計画に着手したばかりの萩の「コミュニティーFM局」など、身近なところでも、地域の情報化の具体的な進展が顕著である。 新しい取り組みには経営上、管理上のリスクが横たわっているものの、地方の生活者にとって、大都市とさほど差がなく各種の情報が得られることは大変に重要なことである。特に、各種の市場(マーケット)が小さいがために接することが出来ない文化に関する映像等の情報はこれからの地方にとって大きな影響を及ぼす問題である。 最近、またまた「サテライト・オフィス」の研究が活発になってきているが、昨今のマルチメディア旋風は“追い風参考記録”とするにしても、情報化の急激な進展が私達の生活ばかりでなく、ワーキング・スタイルまでをも大きく変えようとしていることは否めないだろう。 地方にあっても、このような“選択枝”が与えられることは「地方での定住生活者」にとって大変な好機となることであろう。 願わくば、“一億総マルチメディア人”とならずに、老若男女が各々の条件にあった情報化の恩恵に浴することが出来るよう努めたいものである。 1996/01/21 |
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