1. 三つのルール 2. 野外彫刻、三つの活用法 3. 三つの「ウェア」 4. 文化を育む三つの「C」 5. 三つの期待 6. 三つの懸念 7. 三人の地域リーダー 8. 優れた企業、三つの条件 10. 三種の神器と三上の訓 11. 三人のトラバーユ 12. 深夜の国際電話 13. 選択的市民のすすめ 14. 明快少年出現! 15. ふるさと人材育成事業報告 16. 魅力あるまちづくりとは? 17. アメリカの常識、日本の非常識 18. 女性のバス運転手 19. たかがチップ されどチップ 20. ボーダレス時代の新市長に望むこと |
注意信号この程、四週間の禁酒生活を終えた。原因は先月の職場の定期血液検査で「γ-GTP要精密検査」のお墨付が出たことである。このデータを手にした時には「お父さん、お酒の飲み過ぎには気を付けてよ。」と会うたびに私に言う娘の顔が浮かんだ。流石に、この四週間アルコールは一滴も口にしなかった。医師が書いた資料には、「γ-GTPは、……自覚症状はほとんど無いが、よく注意すると、酒が飲めなくなった、何となくだるい、疲れやすい、腹部膨満感、食欲不振、むかつき等で症状が軽微のことがほとんどである。」とある。40代後半、健康には少し留意していただけに色々と考えてしまった。 早速信頼している友人の内科医に相談がてら検査結果をファックスした。翌日折り返し電話がかかってきた。「お前のデータは、多分アルコールによるものだ。1ヵ月間、禁酒してから再検査しよう。」「おい、1ヵ月の禁酒はエライよ。ほかの方法は無いのか?」と粘ったが何しろ自分の命を託す(?)医師の発言だから、従わざるを得ない。この電話一本の勧告と指示で“1か月の禁酒生活”が始まった。 多少苦痛の四週間であったが、過ぎて見れば、お陰で良いことがあった。まず、身体が軽くなった(という感じがした)。次に、夜、何とは無しにビールを飲んでいたこともあったから、ビールを飲まないと案外に“正気の時”が長くなる。「今夜は割と時間があるな。」と感じることが多いものである。また、宴席があっても「いやー、ドクターストップの禁酒中でねえ。すみません。」と言えば許して貰えるのだ。「これに限るな。」とも思った次第。当然、ビール代が減る訳だから家計には貢献している。もっとも、私に付き合って“一口のビール”が好きなカミサンには悪いことをしたかもしれないが。 だが、良いことばかりでもなかった。まず夜の寝付きが悪い。いつも“寝酒にビール”の習慣があるので何となく寂しい。時間潰しにコンピュータ・ゲームをやると、思考能力も冴えて(?)、これで興奮してますます寝付けなくなってしまう。また悪いことにこの間、酒を飲む機会が数回あったが、欠席する訳にはいかない。夜の席にウーロン茶で2〜3時間、ひどい時には6時間もの長い間付き合ったが、根が好きな人間にとって、飲めない酒席は大変な苦痛だった。それに、熱い休日の庭作業後には、流れ出る汗と喉が“あのビールの泡と旨さ”を欲しがる。 そうこうして四週間がたって、先週の金曜日が待ちに待った再検査。翌日「結果は正常に戻ったよ。」との友人からの連絡だったが、次のアドバイスが付いてきた。「お互い身体を大事にするなら、酒は一週間に3度以内。一度の酒量は1単位以下。1単位は、日本酒なら1合、ビールなら大瓶1本、ウィスキーならダブルで1杯だ。お前だけじゃないけどな。」有難いアドバイスであるが、果たして忠実に守れるであろうか? “健康の注意信号”が点滅した。いい機会だったと思う。 1995/07/18 |
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