1. 三つのルール 2. 野外彫刻、三つの活用法 3. 三つの「ウェア」 4. 文化を育む三つの「C」 5. 三つの期待 6. 三つの懸念 7. 三人の地域リーダー 8. 優れた企業、三つの条件 10. 三種の神器と三上の訓 11. 三人のトラバーユ 12. 深夜の国際電話 13. 選択的市民のすすめ 14. 明快少年出現! 15. ふるさと人材育成事業報告 16. 魅力あるまちづくりとは? 17. アメリカの常識、日本の非常識 18. 女性のバス運転手 19. たかがチップ されどチップ 20. ボーダレス時代の新市長に望むこと |
小さな勇気ご存じのとおり、消防者、救急車などの緊急車両が出入りする道路上には白線で「進入禁止区域」が描かれている。当然、私たち運転者は進行方向の信号が赤で停車するときには、その白線内での停車を避けなければならない。運転免許を保持している私達は、そんなルールを守りながら毎朝夕通過している、のだが、その簡単なルールがなかなか守られていない。と言う私自身も、、、、、である。 いつも通勤する途中、小郡駅東側にバス車庫がある。その前の道路上に件の信号停止場所がある。小郡駅南部からここに集まる車は大変多く、朝のラッシュ時には北上する車で長い列ができあがる。そこに並ぶ運転手達には、朝の1分間、1メートルの長さが大変貴重に思えて、少しでも前に、前に詰めて並ぼうとする。いきおい道路上に描かれている“白線”を無視しがちになるが、これも“人情”。そんな中で、自分の車の前を長ーく空けて停止しするのはチョットした勇気が要るものだ。 ある日、こんなことがあった。折角、白線部を避けて止まっていると後ろから来た車がスーッと、右側から要領良く私の車の前に割り込んで来た。毎朝、「1メートルでも前に詰めよう」と思いながらもルール遵守している自分はツイ気分を害してしまった。そして、次の日「もう前日のような嫌な思いはしたくないな」と思って白線内に入って前に詰めてしまった。すると何としたことだろうか、フッと外を見ると、運が悪いことに横の車庫からバスが出ようとして運転手が私の方を睨んでいるのである。バスだけでなく、前後の優良運転手の皆さんからも「なんだ、あの車は。進入禁止ゾーンにイケシャーシャーと入って。」という目で見られている(と、思える)。こんなに罰の悪いことはなかなかお目にかかれない。「ゴメン。もう二度としませんから。」と猛省しても後の祭なのである。面と向かって文句を言われる訳でもないのだから、傍目を気にして「このラッシュ時に前を空けておくと悪いかな」なんて考えずに、素直に進入禁止のルールをキチンと守ればこんな恥ずかしいことにはならないのに。 また、こんなこともあった。狭い道から国道に出ようと待機している自分の車を見て、トラックの運ちゃんが「前にどうぞ」とばかりに、止まってくれた時は「有難う。譲った相手がこんなに良い気分になるのだから、自分もしなけりゃいけないな。」とその時は嬉しくなってしまう。が、これも長くは続かない。しばらくすると、広い道路に出ようと待ち続けている相手のことはお構い無しに、「1メートルでも前に前に」と頑張ってしまう。情けないものである。 すべては些細なことであり、いとも簡単な気持ちの持ち様で避けることのできることばかりである。ホンのちょっとした気持ちの持ち様、素直な「小さな勇気」さえあれば避けられる事ばかりではなかろうか、と自戒している。 1995/07/02 |
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