1. 三つのルール 2. 野外彫刻、三つの活用法 3. 三つの「ウェア」 4. 文化を育む三つの「C」 5. 三つの期待 6. 三つの懸念 7. 三人の地域リーダー 8. 優れた企業、三つの条件 10. 三種の神器と三上の訓 11. 三人のトラバーユ 12. 深夜の国際電話 13. 選択的市民のすすめ 14. 明快少年出現! 15. ふるさと人材育成事業報告 16. 魅力あるまちづくりとは? 17. アメリカの常識、日本の非常識 18. 女性のバス運転手 19. たかがチップ されどチップ 20. ボーダレス時代の新市長に望むこと |
同期会今、私たちトーク・ウベ21のメンバーは数十万円の資金集めに奔走している。と言うのは、最近『彫刻ガイドブック&マップ(風の中の美術館)』を印刷完成して、市民に無料でお配りしているからである。『彫刻ガイドブック&マップ(風の中の美術館)』については、すでに紙面で取り上げていただいたのでご存じの方も多いことと思う。従来私たちが自主制作してきた『彫刻マップ』の全面改訂にあわせて、今回はウベニチ新聞社のご理解と浅野記者のご協力で、同紙に連載された「彫刻散歩」をガイドブックとして再編集した。しかし資金面では山口県文化振興財団からの助成金70万円を受けてもなお不足の数十万円を私たちが調達しなければならない。私たちのこのたびの活動に、すでに、暖かいご支援をくださった個人やグループがある。この場を借りて厚くお礼を申し上げたい。さて、ちょうどそんな折りに定例の高校の同期会があった。メンバーの中に同期生も多い。『彫刻ガイドブック&マップ』の資金集めにちょうど良い、という“下ごころ”もあって、私達は示し合わせて出席した。二年連続して出席したことの無い同期会に顔を出した本当の理由は、去年幹事役をやって協力をしてくれた友人が世話をするのでお返しに、という気持ちからであった。 そんなことで出席した同期会では、一つ寂しい思いを、そして一つ嬉しい思いをした。まず、会場で途中の余興として行われた「ジャンケン・トーナメント」。久しぶりの交歓をしている自分たちには、(企画した友人には申し訳無いが)耳障りな騒々しさであった。この年になってこの種の“余興”で人が集まる会であれば続ける必要は無い、と私は思う。確かに「何をやっても、話しに夢中になっているんだから」という言い分もあろう。が、たとえ“余興”としても何か同期生として意義あるものを工夫するべきではなかろうか、と感じた。 一方、会場で数万円のカンパが集まったことには大変に感激した。一人1,500円を想定していたのでザッと30人の友人が協力してくれた勘定になる。会の冒頭、私から制作趣旨とカンパの要請をしたが「河野たちがやっているのなら」と言って、大枚をカンパしてくれた友人も何人かいた。年一回の同期会のために東京や広島からこの帰ってきているのだろう。中には卒業以来約30年も会っていなかった友人にも会えた。彼等の暖かい友情に心の底から感謝した次第である。 原稿を書きながら、先日、私たちの“ある打診”に対して「人間、40才を過ぎれば自分の生き方は決めているものですよ」と言いながらヤンワリと断わった友人を思い出した。「50才頃までには自分の生き方を整理しなければならないな」と漠然と思っている私にはハッとさせられる発言であった。 私たち団塊の世代に残された時間は明らかに過ぎ去った時間を下回っている。この厳粛な事実と日々の身の回りの生活環境を考えたとき、「まだまだ………」と思うのは私一人ではなかろう。 1995/06/13 |
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