1. 三つのルール 2. 野外彫刻、三つの活用法 3. 三つの「ウェア」 4. 文化を育む三つの「C」 5. 三つの期待 6. 三つの懸念 7. 三人の地域リーダー 8. 優れた企業、三つの条件 10. 三種の神器と三上の訓 11. 三人のトラバーユ 12. 深夜の国際電話 13. 選択的市民のすすめ 14. 明快少年出現! 15. ふるさと人材育成事業報告 16. 魅力あるまちづくりとは? 17. アメリカの常識、日本の非常識 18. 女性のバス運転手 19. たかがチップ されどチップ 20. ボーダレス時代の新市長に望むこと |
「まちづくりと女性と議会」その2先日出張で上京したが、ここ東京でも地方選挙一色だった。訪問先の目黒区議選では、多くの女性が立候補しており、40人の立候補者のうち女性は2割を超していた。これを宇部をよく知っている友人に話すと「こちらでは至極当り前だよ。その点では宇部は遅れているよ。」と言われてしまった。 わが宇部市では、3人の女性が立候補されていたが、先ほどの速報では全員当選という素晴しい結果が出たらしい。期待通りに、議会史上初めて複数の女性議員が誕生した。勇気ある決断と果敢な挑戦をされた3人の女性とそれを支えた人達に惜しみない敬意を表したい。 今回の新人、特に女性議員に対する期待は前回述べた。市議会の中では、生産・供給サイドからではなく、消費・生活サイドからの視点で企業や党派の代弁ではなく、生活者としての意見を積極的に開陳して欲しい。男性優位の社会の中での数少ない女性の存在をもアピールして欲しい。これまでのような党派や系列企業に一極集中しない多様な議会運営が可能となる兆しなのであるから。 ただ、期待に応えるためには努力も必要。そのためには、従来の宇部の市議会には見られなかった(視点の変わった提案だけでなく)具体的な行動もして貰いたい。 市議会に新しい風を、という有権者の声を背景にして、是非とも市議会の中を多様化するように努力して欲しいし、四年に一度の選挙運動ではなく、日常的、継続的な議員活動を展開する中から議会を内側から変え、市の執行部を叱咤激励して欲しいものである。 今、最も必要とされているのは、「まちづくりの両輪」である議会と執行部の関係の明確化、あるいは議会運営のオープン化ではなかろうか。市議会の運営内容を私たち市民に公開し、議会運営の透明性を増して欲しいのである。具体的にはどなたかの公約にもあったものと似ているが、女性に関する問題に限っては三人で一緒の議会報告会などを開催してみてはどうだろうか。関心の高い市民が多数集まり、一緒に聞ければ有意義な会合にもなるではないか。それぞれの女性議員の持ち味は幸いにも特色があるようだ。それぞれが役割分担をし、間口が広がれば市民にとっての「駆けこみ寺」も実効が上がるであろう。持ち回りで「市議会レポート」を定期的に発行するのも一案ではないか。 また、働く市民が傍聴しやすい時間帯、例えば夜間や週末に本会議や委員会を実験的に開催することも提案してみてはどうだろうか。職業を持った女性や生活者の代弁者が自分達の要望を踏まえて発言する場を見たいのではあるまいか。 これらの積み重ねが真に市議会を市民に身近な存在にさせることとなろう。 最後に、若い人や女性の各種委員会、審議会への登用を積極的に提案して欲しい。が、さらに現在の形骸化した状態を改め、実質的、機能的な審議のできる組織に改める活動を期待している。 注文は多いが、お願いばかりでは済まされない。 今回は議員と同様に私達市民にとっても未曾有の挑戦だからである。 1995/04/24 |
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