1. 三つのルール 2. 野外彫刻、三つの活用法 3. 三つの「ウェア」 4. 文化を育む三つの「C」 5. 三つの期待 6. 三つの懸念 7. 三人の地域リーダー 8. 優れた企業、三つの条件 10. 三種の神器と三上の訓 11. 三人のトラバーユ 12. 深夜の国際電話 13. 選択的市民のすすめ 14. 明快少年出現! 15. ふるさと人材育成事業報告 16. 魅力あるまちづくりとは? 17. アメリカの常識、日本の非常識 18. 女性のバス運転手 19. たかがチップ されどチップ 20. ボーダレス時代の新市長に望むこと |
「友人について」その1長く付き合っているからといって、深い信頼関係があるという訳でもないし、付き合いが短くてあまり深い話し合いをしたことが無くても、お互いに信頼しあうことができる。友人とは不思議なものだ、といつも思う。自分の考え方などに大きな影響を及ぼした友人は多くいるが、そんな中でも、真っ先に上げなければならないのは、やはり大学時代から現在まで、絶えず会ったり、飲んだり、仕事で世話になったりしている友人のことであろう。 彼とは、大学に入って、それもクラブ活動で一緒だったことが縁で知り合った。地方出身で自己主張の強い私に比べ、彼は東京出身で穏健なタイプであった。何がお互いをこんなに長く付き合わせているのかは分からないし、考えたこともない。共通点といえば、これは今も変わらないが「音楽好き」という点であろうか。「音楽」という共通語は、見ず知らずの人間同士を一気に十年来の知己に変えさせてくれるものである。 約30年前の高校時代、私は親に隠れて米軍基地から発信されていた「極東放送」を毎朝聴いていた。欧米の軽音楽、特にビートルズやロック音楽に傾倒し、飯より好きな音楽を流してくれる“ヒットチャート”番組を探して聴き、それでも満足できないので「極東放送」から最新のヒット音楽を移入していた。当時の私の日記には毎週のビルボード誌の“ヒットチャート”が書き込まれている。多分それが受験勉強の中での私(達?)のストレス解消策でもあったのだろう。毎朝5時頃に起床して、カントリーウェスタンやロックの番組を聴いて熱心にテープレコーダーに録音していた。が、親は自分の息子は早朝のラジオ英会話を聴き一生懸命に受験勉強しているものと思い込んでいたのではないかと思う。 話しが横にそれたが、恐らくお互いの音楽好きが分かり彼との付き合いが一挙に深まって、彼の自宅に行ったり、時には泊まったりするようになったのではないかと思う。何度も彼の家に行くうちに、彼の父親が、亡くなった萩の菊屋元市長と大学からの大の親友であると分かったこともあった。 好みばかりでなく、物事に対する見方が似通っていたこともあって、私達はよく行動を共にした。ただ大変に親しかったので、お互いの女房に言えないような弱点を握っているという共犯意識もある。小遣いが無くなって借金し合ったこともあれば、大学時代にどんな女の子と付き合っていたかも知っているのだから。 多分、出身地などの背景が異なっているものの、生活感覚の近さが二人の仲をこんなに長続きさせているのであろう。私も最近は東京出張が多いので、可能な場合には必ず事前に電話で「オイ、○○日は空いているか?良ければ飲もうよ。ついでに泊めてくれ。」と声を掛けることにしている。お互い時間が無いので、このようにしないと旧交は暖められないのである。 彼の自宅は都内から1時間半くらいの小平市にあるが、家に着いて風呂上がりのビールを飲みながら、奥さんも交えて雑談をするのがまことに楽しい一時なのである。 1995/02/28 |
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