1. 三つのルール 2. 野外彫刻、三つの活用法 3. 三つの「ウェア」 4. 文化を育む三つの「C」 5. 三つの期待 6. 三つの懸念 7. 三人の地域リーダー 8. 優れた企業、三つの条件 10. 三種の神器と三上の訓 11. 三人のトラバーユ 12. 深夜の国際電話 13. 選択的市民のすすめ 14. 明快少年出現! 15. ふるさと人材育成事業報告 16. 魅力あるまちづくりとは? 17. アメリカの常識、日本の非常識 18. 女性のバス運転手 19. たかがチップ されどチップ 20. ボーダレス時代の新市長に望むこと |
「商店街について」その920年前の拙文を、そのまま、それも3度“転用”しましたが、いづれ「宇部市庁舎建替え問題」が俎上にのぼす(?)ものと想像しているからです。 2013/01/26(前項より続く) 前回私は、各種の主要施設を一体化した「高層ビル」の建設による、商業、住宅、行政、交通、遊創機能の集積を提案しました。少し詳しく説明させて下さい。まず、前面にバスセンターを抱える「高層ビル」1階の最も便利な場所には、所得証明、住民登録、印鑑証明などの市民の日常生活に直結した市役所の窓口諸機能が集中されます。また2、3階には、市内の個店の移転誘致も勧めて、衣食住に関する特色あるショッピングセンターや市民の知的活動拠点となる文化センター、ミュージカルや演劇も出来る映画館、私的展示会もできる美術館(ギャラリー)等が入居します。これらの施設は全て小規模が適当でしょう。その他には、簡単な医療施設や金融機関、郵便局も必要です。駐車場は周囲に確保されています。ビルの総合管理は民間ですが、管理方法については検討が必要です。そして、「高層ビル」は決してありふれた形にせず、最近の消費者の指向水準を考えて、アメニティー溢れる『広場(パティオ)』を配置したり、真締川が眺望できるデザインにします。この際、真締川も二層化してリバーフロント景観の向上を図ります。県内には見られないこの「先進性溢れる高層ビル」そのものが特徴あるデザインとして高い評価を得て、他地域からの視察等の対象になります。このビルそのものが「ショーケース」となり、優れた建築家設計の建物として「全国ブランドの情報発信」をして、建築後2〜3年は視察者が絶えません。このビルに入居している物販の個店等には大きな波及効果が生じます。 そして、人やモノの集積によって、消費・サービス需要や雇用の創出、税収の増加などが考えられます。次に複合効果としては、市役所の各種会議需要、商店街や各種利便施設からのイベント企画需要、入居する勤労者の消費需要、シャトルバス昇降客の消費需要等が想定されます。この結果、料理飲食業、土産・記念品製造・販売業、展示・装飾・デザイン業、企画・広告業、出版・印刷業、金融・保険業、旅行業、運輸業、ホテル・旅館、人材派遣業等のサービス業等の関連企業への波及や新たな進出とこれに伴う新たな雇用の創出も期待されます。「高層ビル」の建設によって、地場産業の振興、地域文化の向上、地域意識の向上、街づくりの推進、文化活動の充実等が促進され、結果的には「地域振興の促進」という大きな相乗効果を生むこととなるでしょう。 でも、良い話ばかりではありません。課題としては、建設費用の調達があります。 しかし、考えてみれば市の庁舎、市営住宅は遅かれ早かれ、それぞれの建設資金を調達して建設しなければならず、何もこの度必要になるわけではありません。むしろ、この際共同事業として建設すれば、両者ともに用地費や建設費ではメリットが生じ、宇部地域での公共投資効果も発生します。問題はその他の民間施設です。区分所有か、賃貸借か、はたまた運営管理は誰が行うのか、を考えなければなりません。しかし、総合的には地域全体の利益になると思われます。 三回にわたって述べた私の「中心街区の再開発試案」は、「絵空事」の部分が多いことは承知しています。しかし、いま、何が可能で何が不可能なのか、を現実的に検討する時期が来ているように思えます。建設的なご批判をお待ちしています。 1994/11/07 |
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