1. 三つのルール 2. 野外彫刻、三つの活用法 3. 三つの「ウェア」 4. 文化を育む三つの「C」 5. 三つの期待 6. 三つの懸念 7. 三人の地域リーダー 8. 優れた企業、三つの条件 10. 三種の神器と三上の訓 11. 三人のトラバーユ 12. 深夜の国際電話 13. 選択的市民のすすめ 14. 明快少年出現! 15. ふるさと人材育成事業報告 16. 魅力あるまちづくりとは? 17. アメリカの常識、日本の非常識 18. 女性のバス運転手 19. たかがチップ されどチップ 20. ボーダレス時代の新市長に望むこと |
「商店街について」その7※ 今日のテレビ番組で「東京や大阪で《エキナカ商業施設》が増えてきた」ことが取り上げられたのを観て、20年前に書いた私の拙文を思い出しました。同様の議論が我が宇部でも盛んであったと、“歴史は繰り返される、まちづくりは振返ることができる”と感じています。以下は、当時の「ウベニチ新聞」の随筆欄“冬至夏至”に寄稿した(いま思えば)赤面するほどの拙劣な文章です。(2012/06/30) これまで商店街、特にそのソフト面での工夫について勝手な(?)意見を述べてきました。そこで今回のシリーズの最後に、「中心街区の再開発試案」とでもいう私案を提案してみます。勿論、資金、制度、権限等の様々な問題が横たわっているのは承知の上です。市街地に関する現在の問題を思いつくままに挙げてみますと、⑴「商業環境」とでも言うべき全国共通の状況のもと、中心商店街の再活性化が求められていること。⑵市役所はその手狭さ、老朽化から建替えを検討する必要があること。⑶他地域から進出する大規模郊外店との競争力を保つためにも、商店街周辺に大規模な駐車場が求められていること。⑷宇部においてもご他聞に漏れず、定住人口の減少が少しづづ進行しつつあり、商店街周辺の中心街区において「にぎわい」が喪失されつつあること。⑸大学生や勤労青年達、いわゆる「若者」にとって彼等が集まれるようなお洒落な場所がない(と言われている)こと。⑹他地域から宇部を訪れる人、特に自家用車や山口宇部空港を利用する人にとって、常盤公園や中心街区へのアクセスが判りにくいこと、などなど。 私は、このような状況を勘案して、その解決のためのヒントにでもなればと思って提案したいと思います。 もとより具体的な実態を知らないままの第三者的な意見であるとの叱責を覚悟して、以下少し長くなりますが、3回に分けて述べて見たいと考えますので、読者の皆さんのご批評もいただきたいと思います。 「所変われば品変わる」という言葉があります。世界は広く色々な発想があり、様々な風習があり、そして多種多様な生活、慣習があります。私たちも従来の発想の「呪縛」から離れ、発想の転換も時には必要でしょう。 以前、JR駅の構内に美術館(ギャラリー)設置の提案をしたことがあります。と言っても、これは何も私が初めて提案することではなく、欧米や国内で既に存在していることです。欧米の駅の建物の中には、切符の販売や待合室など鉄道の乗り降りに必要な業務を行うための施設機能ばかりでなく、忙しい勤務生活を余儀なくされ、時間的余裕の無い通勤者に便利な施設が併設されていることが、ごく当り前のことなのですから。 考えて見れば、日本でも古くは「宿場町」や「門前町」がありましたし、最近の「立食いのうどん屋」や「たばこ売り場」等もこの様な発想の延長線上でしょう。また、最近各地で見られる複合的な駅ビル開発も同様の発想と言えるでしょう。土地代の高騰してきた日本では便利さに加えて、土地の有効活用という苦肉の策でもあった訳です。 ついでながら、欧米の駅の広場(コンコース)や教会の中庭では、昼休みの時間を利用して、市民のブラスバンドや弦楽器による合奏などの演奏会が開催されているのを何度も観たことがあります。公共の場を市民がごく自然発生的に利用している風景として私には大変に印象的でした。 (この項、続く) 1994/10/31 |
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