1. 三つのルール 2. 野外彫刻、三つの活用法 3. 三つの「ウェア」 4. 文化を育む三つの「C」 5. 三つの期待 6. 三つの懸念 7. 三人の地域リーダー 8. 優れた企業、三つの条件 10. 三種の神器と三上の訓 11. 三人のトラバーユ 12. 深夜の国際電話 13. 選択的市民のすすめ 14. 明快少年出現! 15. ふるさと人材育成事業報告 16. 魅力あるまちづくりとは? 17. アメリカの常識、日本の非常識 18. 女性のバス運転手 19. たかがチップ されどチップ 20. ボーダレス時代の新市長に望むこと |
「商店街について」その4今回は「近くて便利(Convienient)」について考えてみます。「近いも便利もないよ。新しくどんどん完成するスーパーやコンビニには叶わないんだよ。」果たしてそうでしょうか、皆さん?昔から存在している商店街は移動しようにも移動できませんが、何も距離が離れているから「不便である」とは限らないでしょう?「一か月後に新しい車が発表されます。それまで車の選定をお待ちください。」こんなDM(Direct Mail)が自宅に届きました。一緒に入っていたのは、車全体をカバーで覆っている新車の写真でした。当然、今すぐに買い物には行けませんが、印象に残りました。この種のDMにどれだけの効果があるのかは知りませんが、これだけ数多く家庭に届くのは、DMの効果が実証されているからではないでしょうか?でも、遠くの会社からはDMが届きますが近くの会社や市内の商店からはあまり届きませんね。目に入るのは毎度お馴染みの「チラシ」ばかりです。DMとチラシの比較経済効果や用途別は定かにわかりませんが、チラシの方が売上に貢献しているのでしょうか? 話は変わりますが、近所に今でも御用聞きを毎週行なっている商店があります。わざわざ車を使って「今日は何かご注文はありませんか?」とご主人が一軒づつ回っています。たまに家にいる時に訪問を受けると「アンナことをしていて、儲かるんだろうか?」と要らぬお節介を焼いてしまいます。でも多分、一日の一番暇な時間帯を活用した配達で、それほど無駄なことでもないのでしょう。いや、むしろ新しい品物の紹介や受託販売などができたり、世間話の中から「売れ筋のヒントや情報」が得られるのかも知れませんね。それに、何より「わざわざ来て貰ったのだから、何か注文しようかな」とでも思わせたら思う壷、ということでしょうか。 客との接点が少なくなっている咋今、以上の二例は新しい商品の開拓や顧客とのコミュニケーションを維持するために有効な方法ではないかと思えます。 前述のDMや御用聞きの他にも、距離は遠くても「近くなる方法」はあるように思えます。フィッシャーマンズ・ワーフは海の傍とは限らないし、新鮮な野菜を売るログハウスは道路傍とは限りません。頭の痛い「空き店舗」を逆手にとって、土曜日や休日、新鮮な魚介類や野菜類を即売する場を生産者の方々に提供したり、講演会や静かな演奏会などに開放することも考えてみてはどうでしょう。また、各個店が月に一度づつ、珍しい商品や特別セールをやってみてはどうでしょうか?回遊性のある商店街の中、個店が交代で実施すれば「○○商店街はいつでもどこかで珍しいモノや安い商品を売っている!」となります。まずは「人を集めること」が必要です。多くの人に来てもらい、回収した「アンケート」の成果を全店が活用して、各自がファックスやDMで自慢の商品を勧めては如何がですか?このような小さな積み重ねが商店街の魅力を作り上げ、顧客を開拓していく方法ではないのでしょうか? 誰だって、お馴染みの店が欲しいものです。大型店には出来ない住民へのサービスがファンを増やすこととなるのでは? 1994/10/02 |
|