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「彫刻について」その7私達トーク・ウベ21では、先の日曜日、去年に引き続き常盤公園で「彫刻のある風景スケッチ大会」を開催しました。快晴の日よりの下で親子連れを含む30人を超える参加者がありました。(でも受付に集合したトーク・ウベ21のメンバーが10人を超えていたのですから決して多かったとは言えませんね。)お母さんやお父さんも一緒になった会場の光景には微笑ましいものがありました。さて今回は、当日公園の野外彫刻美術館で感じた、常盤公園の整備について意見を述べます。 確かに、今、常盤公園は徐々に整備されつつあります。特に、湖の周囲の護岸も改修され、一体的に整備された野外彫刻美術館からの見晴らしは、景観的にも大変に素晴らしい眺望を備えつつあります。そして今後、熱帯植物館(仮称)も完成すれば、この野外彫刻美術館一帯は常盤公園の中で最も人が集まる場所となることでしょう。また、周囲の遊歩道や対岸東側の整備が進めば、遊園地と相俟って常盤公園の集客力は相当高まるはずですから、宇部近郊のみならず西日本から多くの人が集まってくることが期待できます。 ところで、2、3か月前に夫婦二人で湖畔の遊歩道の全周を歩いて回り、また今回のスケッチ大会の後、「湖水ホール」のレストランで遅い昼食を取りましたが、そこで感じたのは「これだけの広さと集客があるのに、私達が休める、咽の乾きを癒せる、若干の疲れの取れるそんな施設が少ない」ということです。例えば、突然、雨が降ってきた時に傘のない人は何処に避難できるでしょうか?今の時代「傘を持ってくるべきなのです」と言い切れる人は少ないでしょう。 ここで『「ジュリアナ現象」元祖消灯』という新聞記事が思い浮かびます。 記事には『「東京・芝浦のディスコ「ジュリアナ東京」が31日で閉店する。開店から3年余。入場者は約2百万人に上った。』とあります。この撤退に関するコメントの中で興味を引いたのが、福岡市・天神の「親不孝通り」で「ジュリアナ東京」よりも一足早く経営方針を転換して成功している地元業界関係者の発言です。「ジュリアナ東京は都心から車で出掛けないと行けない場所。ディスコに行く前に前後に、食事したり、飲んだりしたりする場所が周辺に少なかったのも、客離れを起こした要因になったのではないか」とあります。 いま我が常盤公園では着実に「施設の集積化」が進んでいます。次に必要なのは「複合化」です。用途地域としての制限があるのでしょうが、ここは少し工夫して、野外彫刻、白鳥、ペリカン、ボート、遊園地等を楽しむ前後に、食べたり、飲んだりできる、さらには簡単な会議のできる施設が周辺に必要なのではないでしょうか?それが「複合化」だろうと思います。 常盤公園に人が集まれば周辺の各種施設を利用する人が増える。利用する人が増えればそれらの施設はさらに改善され、魅力が増す。そうすればまた人が集まる、というように「相乗効果」が発揮されるのではないでしょうか。 そんな先見性を持った常盤公園の整備が総合的に進んでいることを期待しています。 1994/09/03 |
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