1. 三つのルール 2. 野外彫刻、三つの活用法 3. 三つの「ウェア」 4. 文化を育む三つの「C」 5. 三つの期待 6. 三つの懸念 7. 三人の地域リーダー 8. 優れた企業、三つの条件 10. 三種の神器と三上の訓 11. 三人のトラバーユ 12. 深夜の国際電話 13. 選択的市民のすすめ 14. 明快少年出現! 15. ふるさと人材育成事業報告 16. 魅力あるまちづくりとは? 17. アメリカの常識、日本の非常識 18. 女性のバス運転手 19. たかがチップ されどチップ 20. ボーダレス時代の新市長に望むこと |
「彫刻について」その4私達トーク・ウベ21では、10月末完成の予定で、新しい『彫刻マップ』の制作に着手しています。今回の収録作品数は約130点になりそうです。今回は、前回作成の後、市内に新たに設置された全作品を紹介するために版を改定しデザインを一新するために、全作品がリストアップされている「彫刻設置一覧(宇部市役所作成)」を参考に見直しを進めていますが、この過程で感じていることを述べてみます。 第一は、1年間で約10点づつ作品が増えてきており、このままでは、早晩彫刻の設置場所に苦慮することになりそうだということです。今年の4月現在、宇部市内には、計150点もの(?)数の彫刻が設置されています。彫刻作品を設置することが目的に整備・建設された「野外彫刻美術館」や「湖水ホール」は別として、真締川湖畔や常盤公園内などに今後どのような計画の下に彫刻が設置されていくのか、を抜本的に検討しなければならない時期に来ているように思えます。当然のことながら、この検討は「緑と花と彫刻のまち宇部」のまちづくりと無関係ではありえないでしょう。 第二には、「現代日本彫刻展」の性格からして当然なのでしょうが、相変らず抽象彫刻が増え続けているということです。しかし、このことが市民の皆さんの好みに適合しているのか、ということが気になります。国内では他と比較出来ないほどの作品数を誇る我が宇部市の野外彫刻ですが、この中の大半が抽象彫刻であることについては、市内でも賛否両論があるところです。「宇部に野外彫刻が大変多く設置されているのは知っているが、その大半の抽象彫刻については、ドウモ好きになれない。」と感じている方々が多いのも事実のようです。 これらの課題を踏まえて、ここらで私達は宇部市内に設置されている、または今後設置されるであろう彫刻について、基本的かつ総合的な議論をすることが必要になっているように思えます。 まず、宇部市の総合整備計画の中、特にまちづくりの観点から、野外彫刻をどのように活用していくのか、という基本的な方向づけをする必要があります。宇部市では野外彫刻を単に、常盤公園や市外地の景観整備に活用していくだけなのか、それとも市民生活の質的な向上や子供達の情操教育や若い人達の育成、そして地域のイメージアップにまで活かそうとするのか、をこの際議論することも必要でしょう。 また、現在既に設置されている野外彫刻の管理と活用方法をどのようにするのか。比類のない貴重な財産である野外彫刻を維持管理するための具体的な事業や方法を決めることも必要でしょう。そして、今後とも「宇部方式」による彫刻の収集方法を続けていくのか。増やしていくとすれば、どこにどのように配置していくのかという基本的な計画が同時に詰められるべきでしょう。 以上の点について、できれば広く市民の声を聴く「彫刻懇談会(仮称)」を開くなどして、市役所において早期に適切な検討がされることを提案します。このためには私達も活動を通じて、できるかぎりの協力をしていきたいと考えています。 1994/08/02 |
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