1. 三つのルール 2. 野外彫刻、三つの活用法 3. 三つの「ウェア」 4. 文化を育む三つの「C」 5. 三つの期待 6. 三つの懸念 7. 三人の地域リーダー 8. 優れた企業、三つの条件 10. 三種の神器と三上の訓 11. 三人のトラバーユ 12. 深夜の国際電話 13. 選択的市民のすすめ 14. 明快少年出現! 15. ふるさと人材育成事業報告 16. 魅力あるまちづくりとは? 17. アメリカの常識、日本の非常識 18. 女性のバス運転手 19. たかがチップ されどチップ 20. ボーダレス時代の新市長に望むこと |
「彫刻について」その3「・・・残念ながら、野外彫刻を見て、あれは素晴らしいと感動する者は(宇部市民の中で)十中八九いないと思います。野外彫刻を見ていいと思うものは頭が狂っていおるんだと思う。大体それが一般の宇部市民の考えではなかろうかと思うのです。」これは、5年前私たちが開催した第1回シンポジウムでのある人の発言です。 数年前には100程度であった彫刻作品の数が、この4月には140を超えていますが、皆さんの彫刻に対する関心や活動が内外共に高まってきているように思います。 例えば、彫刻に対する好みの問題としては、相変らず「理解できない」という意見がある一方で、「宇部のまちにある彫刻を好きか嫌いか、置かれている場所が適切と思うか思わないか」をアンケートにより調査しているグループもあります。また、地元紙への投稿・意見も増えているようです。 次に、市勢発展への彫刻の活用については、最近『宇部わかもの懇談会の提言』として「分散して設置されている彫刻をある程度集中する。また常盤公園周遊道路にも設置する」という案が出されている他には「宇部にとって緑の木々、花、彫刻は大きな財産である。これを生かして市を栄えさせていくことこそ、今後の課題であろう(本欄「彫刻のまち」から)」や「『緑と花と彫刻のまち』と言うのがスローガンなのだが、彫刻のまちという感じが伝わってこない。原因は、彫刻の町と言っても、彫刻展を開いて、その作品の幾つかを市内に展示することにもっぱら力が注がれてきたことにある。・・・このまま(彫刻を)展示するだけの町で終わるか、もう一歩踏み出すか、宇部市は岐路に立っている(本欄「彫刻の町と言うからには」から)」など、まちづくりに彫刻を積極的に活用すべきとの意見が見られます。 一方、これら民間の動向に対して市行政も少しずつ変わりつつあり、昨年は、この間の集大成として約150点の作品と作家の紹介がされている『宇部市の彫刻』が刊行され『彫刻散歩道'93』も発行されました。 このようにこの数年間、市内では彫刻に関する様々な意見や具体的な活動が出てきたように思えます。だとすれば、今後の宇部のまちづくりを進めるには「キャッチフレーズをどうするのか、もしも、キャッチフレーズに『彫刻』という文字を残すのであれば、それに相応しい整備が求められる」という意見は妥当でしょう。その点からしても、彫刻に対する全市民の反応が如何に出てくるか、現在、進められている「市民意識調査」の結果に大いに興味がもたれるところです。 私達トーク・ウベ21は、今後とも彫刻を中心としたまちづくりを提案していくために、今夏も引き続き『彫刻のある絵画スケッチ大会』を行なうと共に、山口県文化振興財団の助成を受けて、新たに『彫刻マップ・ガイドブック』を制作します。基本的には、私たちの活動はボランタリーですが、従来と同様に、賛同をいただける個人や団体、そして企業経営者との「共同制作方式」を採りますので、ご理解とご支援をお願いいたします。 1994/07/26 |
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