1. 三つのルール 2. 野外彫刻、三つの活用法 3. 三つの「ウェア」 4. 文化を育む三つの「C」 5. 三つの期待 6. 三つの懸念 7. 三人の地域リーダー 8. 優れた企業、三つの条件 10. 三種の神器と三上の訓 11. 三人のトラバーユ 12. 深夜の国際電話 13. 選択的市民のすすめ 14. 明快少年出現! 15. ふるさと人材育成事業報告 16. 魅力あるまちづくりとは? 17. アメリカの常識、日本の非常識 18. 女性のバス運転手 19. たかがチップ されどチップ 20. ボーダレス時代の新市長に望むこと |
「彫刻について」その1『エコポリス・デザインフォーラム』という勉強会がスタートしたのは、ちょうど3年前でした。山口大学の田村先生をはじめとする三人の発起人のお名前がありました。設立趣意書には、以下のように記されています。「都市生活を楽しみ、仕事に創造力を発揮できる都市。若いエネルギーを発散できる都市。快適な都市環境の中で子供達が幸福に成長できる都市。周辺に優れた自然環境を保存できる都市。農山漁村と密接に交流し互いの充実と発展に協力しあえる都市。高齢者が生き甲斐を持ち、安心して暮らせる都市。市民一人一人が都市の活動に主体的に参加できる都市。……本会は、健全で魅力的な都市と地域の実現に貢献しようとする方々が、分野を問わず自由な立場で交流するとともに、具体的な調査や研究を通じて地方の将来に寄与する場を提供するために設立するものです。」 あれから、何回かのフォーラムに参加し、色々な触発を受けていますが、久しぶりに開かれた先日での議論から私の感想を述べさせていただきます。当日、発表された山口大学工学部田村助教授の彫刻の設置に関する評価結果は、彫刻設置に対する市民の評価を把握する一つの手法として、ユニークで価値ある調査だと思います。是非とも調査が完結されるように祈っております。 さて、彫刻の設置に関わってこられた諸先輩の先進的な取り組みを評価しながらも、なお現在の市民の文化生活面での質的な向上と野外彫刻に対する市民の関心の高まり等、彫刻を取り巻く環境の変化を考えると、変更すべき点が二点あるように思えますので、私の意見を述べてみます。 まず、彫刻作品設置の決定のあり方についてです。 彫刻設置に当たっては、市民の声を反映する手法、システムが必要のように思えます。田村先生の調査結果にも現われているように、明らかに多くの市民が設置場所が適切ではない、と思っている彫刻作品があるようです。時代が変われば関係者の感性も変わるのがごく自然です。時代の変化とともに、感性が豊かになってきた市民の声を反映する「開かれた決定システム」が付加され、幅広い関心が高まることを期待したいものです。 次に、設置された彫刻の管理組織の在り方についてです。 何年か前に『トーク・ウベ21』の視察で訪れた愛知県碧南市では、彫刻の管理・活用を総務部生活課市民生活課が行なっていました。碧南市では、彫刻を市民生活、文化の振興に役立つように活用したいと考え、実行されていました。彫刻を設置することが目的でなく、彫刻を市民生活のために活用することが目的となって初めて、彫刻を所管する課も決まるのだと思えます。我が宇部市においても、緑化を推進し、公園を整備する観点からばかりでなく、子供達の文化・教育の開発やさらには宇部市の広報PR、イメージアップに活用するための視点も取り入れ、新たな組織で彫刻の活用に取り組まれることを提案します。 1994/07/10 |
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