1. 三つのルール 2. 野外彫刻、三つの活用法 3. 三つの「ウェア」 4. 文化を育む三つの「C」 5. 三つの期待 6. 三つの懸念 7. 三人の地域リーダー 8. 優れた企業、三つの条件 10. 三種の神器と三上の訓 11. 三人のトラバーユ 12. 深夜の国際電話 13. 選択的市民のすすめ 14. 明快少年出現! 15. ふるさと人材育成事業報告 16. 魅力あるまちづくりとは? 17. アメリカの常識、日本の非常識 18. 女性のバス運転手 19. たかがチップ されどチップ 20. ボーダレス時代の新市長に望むこと |
「学園都市」その4今の宇部には若い人にとってどんな「刺激」があるのでしょうか、また私達はどんな「刺激」を提供できるのでしょうか?考えてみるべきだと思います。都市では田園的刺激が、地方では都市的刺激が求められがちですから、恐らく宇部にも今の宇部周辺には無い「都市的な施設、装置、情報そして文化」が「刺激」であり「魅力」だと思えます。 例えば、街中での「刺激」についてはどんなモノがあるのでしょうか?最近、多くの若い人が集まることで評判になった例では、快適な雰囲気で美味しい料理を提供する店、そんな店が都市部ばかりでなく、宇部近郊にも好例がありました。品揃えの数やセンスの良さばかりではなく、商品の陳列や内装の素晴らしさなどが話題の店もありました。 熊本の「シャワー通り」は「ファッション・ブティック専門店街」として有名になっていますね。また一時期に流行った「エスニック料理」や「大規模ディスコ」なども着想の独自性が評価されました。そして、多種多様なショッピング機能とアミューズメント機能を備えた複合的な施設として、最近県内にもこの種の大型店舗が出現していますが、近くでは広島西部丘陵都市の「アルパーク」が思い浮かびます。 これらの多くの成功事例には必ず、いくつかの要素が単独ではなく複合的に含まれていることが分かります。簡単に表現すれば、「快適さ」「独創性」「複合性」でしょう。 市民がデパート「そごう」の進出に期待しているのは、このような「快適で独創的そして複合的な魅力(刺激)」を備えていると考えていたからなのではないでしょうか? さて、宇部には「学園都市」と呼ぶに相応しい数の学生、若い人がいます。だとすれば、そんな若い人にとっての魅力的なまちづくり、その中心となる「商店街づくり」に大きな力を注ぐことが重要ではありませんか?新しく人材を他地域から誘致することも重要ですが、宇部にいる若い人達のために「快適で独創的そして複合的な商店街づくり」が今必要なのではないでしょうか? 商業の振興のために若い人を必要とするならば、どんなことが考えられるのでしょうか。まず店全体の内外装、デザインに留意する必要がありそうです。それぞれの店が個性化を図り、独創性を発揮する必要もありそうです。デパートの誘致も結構ですが、金沢市の香林坊のように都市部から進出したデパートと地元の専門店がうまく共存する型が必要です。さらに単に「買い物施設」ばかりでなく、商店街の一角に「アミューズメント施設」「カルチャー・センター」「ミニ文化情報提供施設」「娯楽施設」を併設する等の複合的な商店街づくりも求められます。いわば外観、内装の美しい店づくり、感性豊かで遊び感覚に満ちた品揃え、真似のできないサービスを提供するユニークな個店の並ぶ商店街づくりが必要なのではありませんか。 要するに、若い人にとっては仮にショッピングが主目的でなくても宇部のまちに出たくなるような、ウィンドウ・ショッピングが楽しいようなまちづくりが重要なのです。 可処分所得と可処分時間の多い若い人は今、商店街ばかりでなく昼も夜も宇部から離れられないような「刺激」を必要としているのではありませんか? 1994/03/28 |
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