1. 三つのルール 2. 野外彫刻、三つの活用法 3. 三つの「ウェア」 4. 文化を育む三つの「C」 5. 三つの期待 6. 三つの懸念 7. 三人の地域リーダー 8. 優れた企業、三つの条件 10. 三種の神器と三上の訓 11. 三人のトラバーユ 12. 深夜の国際電話 13. 選択的市民のすすめ 14. 明快少年出現! 15. ふるさと人材育成事業報告 16. 魅力あるまちづくりとは? 17. アメリカの常識、日本の非常識 18. 女性のバス運転手 19. たかがチップ されどチップ 20. ボーダレス時代の新市長に望むこと |
「学園都市」その3前二回は二十数年前の自分の生活を想い出しながら、大学生の余暇の過ごし方の一例を書いてみました。親元から通学している学生、一心不乱に学問に励んでいる学生、アルバイトをしてご両親からの仕送りに頼らずに生活している学生、スポーツや芸術に大きな時間を割いている学生などなど、各人が様々な学生生活を送っていると想像されます。でも青春の特権は「良く学べ良く遊べ!」です。その時間の過ごし方には共通したものがあります。その共通項としては、当然のことながら(特に親元を離れている場合には)単身生活であることから、授業などで学ぶ時以外にはどのように時間を過ごすかは自分で決めなければならないこと、そして生活費の中で義務的な支出を除いては、これも自分がその使途を決めなければならないことです。これが夢多き学生時代の特徴です。 何日も飲まず食わずで徹夜をしながら読書に没頭したり、試験開けの休講を利用した遠方への旅行など、学生時代でなければ不可能な時間とお金の使い方のできる時期でもあります。聴きたい講演があれば2、3時間をかけてでも遠出します。観たいコンサートがあれば徹夜してでも待つのです。自分に価値あるモノ、刺激的なコトがあれば彼らはいついかなる代償をも払うのです。 誤解を恐れずに言えば、若い時代の特徴は可処分所得と可処分時間が圧倒的に多いことです。つまり、何かを学ぶため、何かをするための「お金」と「時間」の処分方法については一人で決定するのです。 また、若い時は「刺激」を求める時期でもあります。人が成長を続けるためには学問、文化、教養、友人からスポーツ、芸能、娯楽など幅広い「刺激」が必要です。まして、将来を担う若い人達がそれぞれの関心分野に「刺激」を求めるのは極く自然なことです。一方、世の親は誰しもが自分の子供の成長を願って、彼らが「刺激」を得ることのできる国や地域に、そして学びの場に可愛い子を旅立たせているのではないでしょうか? さて、宇部には約6千人の学生がいます。正確に表現すれば、宇部・小野田地域内に設置されている高等教育機関の大学、短期大学、高等専門学校、専修学校(専門課程)に在籍する学生は合計約6千人で、その数の多さは下関市、山口市の約8千人に次いで県下で3番目なのです。この事実は宇部が「学園都市」と呼ぶに相応しいまちであること、いや、学生の多い都市としての「まちづくり」を考えるべきであることを示してはいないでしょうか?それに学生の何割か(多分3千人くらい)が市外の出身者であることを考えれば、市長の提唱されている『交流人口』の視点から、そして当然のことながら以前述べた「都市年令の若さ」を保つという観点からも重要視すべき要素ではないでしょうか? 願わくば、多くの若くて元気で好奇心旺盛な学生達に対する多様な「刺激」が宇部にあれば申し分無いのですが。 皆さん、私達のまち宇部には「学園都市」を標榜するに値する多様な「刺激」があるでしょうか? 1994/03/21 |
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