1. 三つのルール 2. 野外彫刻、三つの活用法 3. 三つの「ウェア」 4. 文化を育む三つの「C」 5. 三つの期待 6. 三つの懸念 7. 三人の地域リーダー 8. 優れた企業、三つの条件 10. 三種の神器と三上の訓 11. 三人のトラバーユ 12. 深夜の国際電話 13. 選択的市民のすすめ 14. 明快少年出現! 15. ふるさと人材育成事業報告 16. 魅力あるまちづくりとは? 17. アメリカの常識、日本の非常識 18. 女性のバス運転手 19. たかがチップ されどチップ 20. ボーダレス時代の新市長に望むこと |
「新3K強化の夢」その5昨年夏の第8回高校生研修派遣でニューカッスル市でホームステイした高校生諸君の感想文を拝見すると、異国の慣習や考え方に接した驚きと喜びと、それがキッカケで認識した母国の「姿」が異口同音に表現されています。「野原は野原の真ん中からは、その広さを眺めることは出来ない」の例えの通り、人は、初めて訪れる異国の文化に触れるとともに、離れてみて初めて母国を知ることもできるのでしょう。 「一生に1度外国旅行ができれば幸運だ」といわれた時代と違って、今では、チョットした動機で海外に行くことが可能になっています。それに、国内で外国の人々に接することが出来るのは東京や大阪のような大都市部、と相場が決まっていましたが、これも今では、地方都市でも珍しくなくなっています。 「「国際交流」(この言葉遣いは、日本特有の感覚だと思えますが)を考える際には、このような状況を前提にするべきだろうと思えます。つまり市民にとって外国の人と接する機会は数多くあり、また世界中から数多くの国の人々が宇部を訪れたり、滞在されているということです。短期間の滞在ばかりでなく、長期あるいは永住されている人々を通じての「国際交流」もあるということではないでしょうか?西村太一・宇部市教育長の言葉を拝借すれば、「市民の数だけ新たな交流が展開される」ということでしょう。 さて、宇部市では、「宇部市ニューカッスル市姉妹都市友好協会」を中心に、中・高校生に始まって、市職員から一般市民の親善訪問、日本語スピーチコンテスト優勝者や文化訪問団の来宇など多彩な親善交流が展開されており、今後ますますの発展が期待されます。 そこで市役所の国際交流機能の強化のために、次の観点から少し提案してみたいと思います。第一に、ニューカッスル市や威海市を中心としながらも、他の数多くの国との交流についてどのように取組むか。第二に、短期間の往来以外に中長期で宇部に滞在している外国の人々との交流にどのように取組むか、そして最後に、このような状況の中で、市内で活動している多くのボランタリーグループと市役所の「官民の役割分担」をどのようにしていくかなどの観点から、第一に、市役所の国際交流組織の拡充とともに、「外国人のための相談窓口」の常設、第二が市内のボランタリーグループのネットワークづくりと民間ボランタリー通訳(英語圏以外も含む)の登録制度の創設を提案します。これらが実現すれば、ある程度の課題が解決されるとともに、国際交流機能の強化になると思います。 「(ある英会話教育番組の)内容は質的に非常に優れている。しかし、さらに素晴らしいのは、登場する中心人物の言動を通じての豊かな表現そのものが異文化のコミュニケーションに役立っていることである」との猪口・上智大学教授の発言は、私たちの生活にとっての「国際交流」の必要性と重要性を端的に示唆していると思えます。 1994/02/21 |
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