1. 三つのルール 2. 野外彫刻、三つの活用法 3. 三つの「ウェア」 4. 文化を育む三つの「C」 5. 三つの期待 6. 三つの懸念 7. 三人の地域リーダー 8. 優れた企業、三つの条件 10. 三種の神器と三上の訓 11. 三人のトラバーユ 12. 深夜の国際電話 13. 選択的市民のすすめ 14. 明快少年出現! 15. ふるさと人材育成事業報告 16. 魅力あるまちづくりとは? 17. アメリカの常識、日本の非常識 18. 女性のバス運転手 19. たかがチップ されどチップ 20. ボーダレス時代の新市長に望むこと |
「新3K強化の夢」その2前回は、コミュニケーションの重要性と『広報の強化』を提案しました。このコミュニケーションの重要性について考える好材料に、先日、出くわしましたので少し長くなりますがご紹介させてください。 娘の見送りで福岡空港に行き、こんなシーンに遭遇しました。(山口宇部空港は連絡便の都合で利用不可能でした。ご理解を!) 私達家族は、「国内線382便の搭乗手続きは(1時間30分前の)12時40分から」とのA社のカウンターの前で他のグループと共に整然と列を作って待っていました。 ちなみにA社は国内、海外に強力なネットワークを構築しています。しかし、最近後発のB社の積極的な海外戦略の攻勢にあい、厳しい経営下にあると聞いています。 さて定刻になると、どこからか来たのか同社の社員が何か言いながら、カウンターの5メーター位前に突然、折り畳みテーブルを開いたのです。そこに居並ぶ搭乗者達は当然のことながら動揺します。そして、今まで整然と一列に並んでいた搭乗者の列が乱れ始めました。今まで通り並んでカウンターで手続きをする者、後で出現したテーブルに近寄る者、そしてその間を右往左往する者とに分かれ始めたのです。 「なぜ、そんな滑稽なシーンが発生したのか」ですか?それはA社のテーブル担当者の言を聞いてみればお分かりいただけます。「お待ちのお客様の中で、A社の国内便をご利用になり、さらに成田空港経由でA社の海外便に乗り継ぐかたのためだけの手荷物の事前チェックです。このチェックを済まされてカウンターで手続きをお願いします。」というのが彼の発言だったのです。 該当者は私の娘を含めて、そこに半分程度いるようでした。私達は過去の経験からすぐに気付きましたので、別に問題は生じませんでした。しかし、その発言が聞き取れなかった人、その後から来た人、特に日本語の不得手な外国の方の場合には混乱が生じました。さらに、その発言を聞かずに当初から列に並んで待っていた搭乗者はカウンターの自分の順番になって初めて聞かされることとなります。そして、一旦テーブルの前に移動して手荷物のチェックを受けて、再度カウンターに戻ってこなくてはなりません。 一時、大変な混乱が生じましたが、デモ、私達日本人の長所でしょうか、随分平穏(?)でした。考えてみれば、1 列が乱れ整然と並んでいた順番が変わってしまい、早くから待っていた人は時間を無駄にされた上に、二度手間をした感があること。2 カウンター、テーブルの担当者は、一々口頭で説明を繰り返しているばかりで、一枚のインフォメーション用の看板さえも準備していなかったこと。従って、日本語に詳しくない外国のかたは非常に混乱していたこと。3 サービスの提供者、利用者のいづれもが大きな無駄をしていたこと等々、今後の問題はありそうですよ。 でも一番の大きな原因は、A社(の社員)が毎日のコトに慣れ切ってしまい、お客様の中には初めての人や外国人がいることを忘れてしまっていることではないでしょうか? 福岡から帰途の車中でこの光景を思い起こしながら「ああ、これがコミュニケーションなんだなあ」ッテ気付きました。《この項続く》 1994/01/17 |
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