1. 三つのルール 2. 野外彫刻、三つの活用法 3. 三つの「ウェア」 4. 文化を育む三つの「C」 5. 三つの期待 6. 三つの懸念 7. 三人の地域リーダー 8. 優れた企業、三つの条件 10. 三種の神器と三上の訓 11. 三人のトラバーユ 12. 深夜の国際電話 13. 選択的市民のすすめ 14. 明快少年出現! 15. ふるさと人材育成事業報告 16. 魅力あるまちづくりとは? 17. アメリカの常識、日本の非常識 18. 女性のバス運転手 19. たかがチップ されどチップ 20. ボーダレス時代の新市長に望むこと |
「新3K強化の夢」その1先般、アメリカ自動車産業界の『CSI(顧客満足度・Customers' Satisfaction Index)調査』で、日系のディーラーが第一位であったことは記憶に新しいところです。消費財を販売する業界が製品の良さばかりでなく顧客に対するサービスまでを含めた企業全体の好感度を競い合う時代になっていることの証拠でしょう。 顧客が自社の製品、セールスマン、アフターケア等をどのように評価をしているか、また一方でどのような不満を抱いているかなどを絶えずチェックして、その結果を自社製品の新開発やサービスの改良に活かしている訳です。 このように欧米で『顧客満足度調査』が普及している背景には、「如何にうまく顧客とのコミュニケーションを保っているか」が今後の企業の存立にとって大変に重要な影響を与えるとの共通認識があります。従って、このような顧客満足度の実態把握が企業戦略を構築する際の重要な視点ともなっているのです。 このように企業にとって重要な情報を収集し分析し、将来の戦略を構築する、そして新たな情報を発信していく「戦略的な交差点」になっているのが企業内の「広報組織」なのです。別に「経営革新」の名称を掲げて新たなセクションを設置している企業もあります。名称の違いはあってもその役割は同様で、社内改革から顧客との関係、そして企業の経営戦略までに関わるのが「広報組織」なのです。さらにトップダウンとミドルアップの「社内意志決定の交差点」ともなっています。この「広報組織」が縦横に役割を果している企業、顧客とのコミュニケーションを重視し、いい関係を保っている企業こそがリストラを遂げ、変革を実現できる企業と言えます。それ程に現代企業にとって「広報組織」は重要なものとなっています。 でも、変革を遂げなければならないのは何も民間企業だけではないでしょう。わが宇部市も『全国ブランドの都市づくり』に向けて、新たな離陸が求められています。それも不況という嵐が吹き荒れて、安定経済成長社会へのソフト・ランディングが求められている中での離陸と言えます。 そこで私は新しい年を迎えて、いわば「新年の夢」として、市政三つのK(広報、企画、国際交流)の機能強化を提案します。 まず第一には市役所の「広報機能の強化」を提案します。その提案の理由は前述のとおりです。出雲の岩国市長が言い続けられるように、市役所が地域最大のサービス産業であるとすれば、市役所は顧客である市民のニーズを的確に把握することを最優先しなければなりません。このための有力な方法の一つが「広報機能の強化」であると思います。顧客の動向に鈍感な企業は生きていけない、ならば自治体も市民の動向や変化を的確に把握する努力が必要だと思えるからです。 『新3K強化の夢』に対する具体的な提案は次回から順にこの欄で述べさせていただきます。 1994/01/11 |
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