1. 三つのルール 2. 野外彫刻、三つの活用法 3. 三つの「ウェア」 4. 文化を育む三つの「C」 5. 三つの期待 6. 三つの懸念 7. 三人の地域リーダー 8. 優れた企業、三つの条件 10. 三種の神器と三上の訓 11. 三人のトラバーユ 12. 深夜の国際電話 13. 選択的市民のすすめ 14. 明快少年出現! 15. ふるさと人材育成事業報告 16. 魅力あるまちづくりとは? 17. アメリカの常識、日本の非常識 18. 女性のバス運転手 19. たかがチップ されどチップ 20. ボーダレス時代の新市長に望むこと |
1%の独創性年末になりました。今年1年間の総決算をする一方で、新しい年に向かって新たな取り組み、新たな事業をお考えの方も多いことでしょう。かく言う私もご他聞に漏れず、毎年この時期になると新年度の予算要求のための資料づくりに頭を痛めています。 しかし、いくら頭を転がしても、新しいネタやアイデアが『打出の小槌』のようにソウソウ簡単に出てくるものでもありませんよね。この1年間、身の回りに放置していた資料をもう一度見直して見る。その結果、「これは使える!」となればしめたものですが、ナカナカそうは問屋が卸しません。 「アーア、この1年間自分は何をしてきたのだろうか」と自責の念にかられるくらいが関の山です。子供の頃、いつも夏休みが終わるときのアノ後悔に満ちた気持ちをいつも味わう次第になるわけですね。おまけに、締め切り時間が限られていようものならイライラも頂点に達します。 この日のために、常日頃から関連する情報の収集に努めて、ファイルなどに整理しておき、時々の自分の思い付きをメモしていますが、このような雑多な情報の中から自分の探し求めるアイデアが湧き出て来たときには飛び上らんばかりに嬉しくなります。 でも残念なことに、アイデアだけでは企画はまとまりません。最終的に体裁が整わないときには随分と悩まなければなりません。 そんなときにいつも思い出すのが「この世の中、新しい、と言われるものの中で本当に独創的なものは1%も存在しない」という言葉です。切羽詰まっている自分の気持ちを楽にしてくれます。 「エーイ、物真似でもいいワイ」と自分のやりたいことを実現するために適当に考えて見ます。これを柱にして新しい枝やユニークな葉をつけながらアレンジして、取敢ずこれで自分の原案ができるのですが、「新商品」となるには未熟です。 自分の企画案が一応出来上がったら、まず親しい信頼のできる友人、先輩に相談してみます。最近ではファックスという便利な機械がありますから、これを活用して、自分の考え方、意図を添えて友人、先輩に意見やアイデアを求めます。 10人程度に送ると一両日中に異なった視点から必ず大変に参考になる「回答」が到着することとなります。「これはおかしい」「あれが足らない」「こんなことはどうか」等など。自分一人の力で作っても限度がありますから、広く意見を聴いて「つのる(募る)」この手に限ります。この場合、相談する相手に年令、地域、職業、性別等がミックスされていれば最高でしょう。 そして、このファックスを参考にしながら、もう一度自分の企画書を見直すと大変に中身の充実した企画書に変身することがあります。こうなれば「鬼に金棒」です。 「でも、それでもいい案が出来なかったらどうするんだ」ですって? 残念ながら、今年は諦めて年越し蕎麦でもいただくんですね。 1993/12/20 |
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