1. 三つのルール 2. 野外彫刻、三つの活用法 3. 三つの「ウェア」 4. 文化を育む三つの「C」 5. 三つの期待 6. 三つの懸念 7. 三人の地域リーダー 8. 優れた企業、三つの条件 10. 三種の神器と三上の訓 11. 三人のトラバーユ 12. 深夜の国際電話 13. 選択的市民のすすめ 14. 明快少年出現! 15. ふるさと人材育成事業報告 16. 魅力あるまちづくりとは? 17. アメリカの常識、日本の非常識 18. 女性のバス運転手 19. たかがチップ されどチップ 20. ボーダレス時代の新市長に望むこと |
「アイ・ハウス」私達が最も訪問を望んでいた「インターナショナル・ハウス・デービス(通称アイ・ハウス)」は、カルフォルニアの6月の強く明るい陽差しの下、輝くような純白の姿を見せてくれました。6月1日午前、州都サクラメントをバスで発ち、約1時間後にデービス市に着いてすぐ、私達は「アイ・ハウス」を訪れました。東京の改造社(?)の元社長の山本さんという建物の寄贈者の提案で、六本木にある「ハウス」の運営を真似たという説明でした。調べてみると、その「ハウス」は現在も東京南青山にあるIFC(国際親善センター)であろうと思われます。国内有数の民間国際交流のメンバー制クラブと標し、個人・法人の(有料の)会員制を採っています。 デービスの「アイ・ハウス」が日本のそれと変わらない点は、会員制の民間非営利団体で、ボランティア中心の運営形式を採っていることです。 一方、特徴的な点は、個人寄付の建物(ハウス)を所有し、850人ものボランティアがネットワークされているという事実です。また、世界中、特にアメリカの「アイ・ハウス」は留学生を対象としたものが多く、当然ながら大学の構内にありますが、ここの「アイ・ハウス」は例外的に街の中にありました。 私達の訪問が突然なため、取敢ず日本から来た趣旨を述べ「出来れば市長さんにお会いしたい」と、誠に図々しいお願いをしてその場を去りました。そして前日の快い返事のとおり、まさしく(!)前市長のスキナーズ市議が私達に付き合って下さったことは既に報告しました。 この翌日の再訪問の際、前日とは違って「アイ・ハウス」の玄関に掲げられた我が日章旗が私達を歓迎してくれていたことを書かなければなりません。彼らのイキな計らいに感動しました。 「アイ・ハウス」のウィドナー氏、ボランティア通訳のチャベツ和枝さん達のお陰で、私達の訪問の目的が十二分に達成されたことは言うまでもありません。見ず知らずの無礼な外国人に対して、大変親切丁寧に心のこもった対応をしていただき心から感謝しています。 ところで、92年11月山口県国際交流協会発行の「山口県の国際交流団体」によれば、県内には公私合計してナント180を超える国際交流団体があるようです。しかし、親善・交流先が特定の地域、団体、機関などに限定されていることが多い。市民、個人レベルというよりも団体、組織等を対象としたものが多い。日常的、継続的な接触、交流が少ない。さらに相手が欧米人に偏りがちである等々。(私の狭い体験から述べることを許していただければ)残念ながら、まだまだ我が日本ではこのような特徴があるように思えます。 「アイ・ハウス」の訪問を通じて、アメリカ社会ではボランティア活動が大変重要であることがわかりました、と同時に、私達がいとも簡単に使っている「国際親善」「国際交流」という言葉の意味についても深く考えさせられました。 1993/09/07 |
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