1. 三つのルール 2. 野外彫刻、三つの活用法 3. 三つの「ウェア」 4. 文化を育む三つの「C」 5. 三つの期待 6. 三つの懸念 7. 三人の地域リーダー 8. 優れた企業、三つの条件 10. 三種の神器と三上の訓 11. 三人のトラバーユ 12. 深夜の国際電話 13. 選択的市民のすすめ 14. 明快少年出現! 15. ふるさと人材育成事業報告 16. 魅力あるまちづくりとは? 17. アメリカの常識、日本の非常識 18. 女性のバス運転手 19. たかがチップ されどチップ 20. ボーダレス時代の新市長に望むこと |
ユニークな市議会その2たまたま、デービス市滞在中に市議会が開催されると聞いて、私達は喜んで傍聴することにしました。ユニークな運営で評判の『シティ・カウンシル(市議会)制度』についての調査が今回の視察目的の一つだったのですから。デービス市議会は、毎週水曜日の午後6時半から深夜にわたって開催されます。 但し、8月は1度だけで年間約50回開催されることとなります。 これに対する議員の報酬は、驚くなかれ月額10万円程度。これでは、町づくりに関心の強い人か、余程の政治好きでなければ勤まりません。(ちなみに、宇部市の議員報酬は多分デービス市の数倍ですから、前回述べた議員数の多さを勘案すると、やはり市議会議員の役割、存在意義については考えさせられてしまいます。) 議会の運営スタイルは、宇部市議会の本会議と委員会に『公聴会』をミックスしたようなものでした。雛壇上に右から市議会議員が5名ならび、その左横に執行部(日本で言えばさしずめ助役と総務部長でしょうか)が2人並んでいます。 その日の予定議事進行次第は、事前に分刻みに記された資料として提供されていますので、市民は出席して傍聴、発言することが可能です。 議事は市長即ち議長が進行役を務め、勿論発言もします。 まず、議案に関して会場の前列の指定席に控える担当者が一通りの説明をし、次に壇上の議員が色々関連の質問をして、質疑が始まります。 一通りやり取りが終わると、市長(議長)が会場の参加者(市民)に意見を求めます。希望者は議場の中央に設置してある演台の前で、氏名を名乗って意見などを発言できます。 議会運営中は、とても和やかな雰囲気で、リラックスしていました。 会場内は勿論(?)禁煙で、セルフサービスのコーヒーもあり、議員、市民共に気楽な服装で、時にはジョークも飛び交っていました。 楽しく真剣な議論を目の当たりにして、途中退席したのは夜10時半を過ぎた頃でした。 最後に、ケーブル・テレビについて触れておかねばなりません。デービスでは、市内全家庭にケーブルテレビジョン・ネットワークが設置されています。このため、市議会の模様はケーブルテレビで全家庭に放映されています。従って、市民は、家庭で居ながらにして市議会運営を見ることが出来るるわけです。 「外国のいい例ばかり言って。宇部で出来る訳がないじゃないか」と思われるでしょうか?私は、なにも全て外国の制度が素晴らしい、真似をしろと言っている訳ではありません。宇部をより知るためには他地域の例を知り、比較しそして宇部市の現状を考えてみる、そんなことが必要ではないかと思えるのです。 こんな言葉があります「野原は野原の中からはきちんと見ることはできない」と。 1993/08/03 |
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