1. 三つのルール 2. 野外彫刻、三つの活用法 3. 三つの「ウェア」 4. 文化を育む三つの「C」 5. 三つの期待 6. 三つの懸念 7. 三人の地域リーダー 8. 優れた企業、三つの条件 10. 三種の神器と三上の訓 11. 三人のトラバーユ 12. 深夜の国際電話 13. 選択的市民のすすめ 14. 明快少年出現! 15. ふるさと人材育成事業報告 16. 魅力あるまちづくりとは? 17. アメリカの常識、日本の非常識 18. 女性のバス運転手 19. たかがチップ されどチップ 20. ボーダレス時代の新市長に望むこと |
ユニークな市議会その1デービス市の視察報告に戻ります。宇部市の人口は17万5千人強、市議会議員数は36名ですから、約5千人当たりに1人の議員数ということになります。 ちなみに、お隣りの小野田市では、約1,600人、徳山市では、約3,500人、下関市では、約6,700人当たりに一人の議員となっています。 確かに、県内の他都市に比べれば中位程度ですが、五、六千人当たりに一人というのがソモソモ多すぎるのだ、という意見もあるかもしれません。いずれが適当な数なのでしょうか? ところで、かのデービス市は、人口が5万人強で、市議会議員は5名ですから、人口1万人当たり一人です。宇部市に比較すれば半分の議員数です。議員数に比例して、歳費や運営経費などは増加しますので、議員数が少ないことは市の経費節減になることは明白です。議員の存在の必要性、その効用について総合的な判断をするのは、私達市民です。さて、宇部市の議員数は多いのでしょうか、少ないのでしょうか、それとも妥当なのでしょうか? 次に、デービス市では議員数と共に、議長、市長の選出方式が大変ユニークでした。 議員任期は4年間ですが、選挙の際にトップ当選した者が自動的に議長に選出されるのです。そして、ナントその議長が市長になるのです。 つまり、市議会議員選挙の執行と同時に、議長と市長が一度に決定されることになり、見方を変えれば多くのメリットがありそうです。 まず、何処かの市とは違って、市民に最も人気のある議員が市民が明らかに理解できる型で議長に選出されるのです。 また、改めて市長選挙を行なう必要が無いために、誰かがおっしゃった「ムダな市政の停滞」も無いのです。 さらに、市長選挙実施にかかる膨大な作業と経費も節約できます。 経費と言えば、説明してくださったスキナーズさん(元市長、現議員)が「最近は、選挙に費用がかかって困るんだよ」と言われるので、「どのくらいですか?」と尋ねたら「300万円も必要」と言われたのには、苦笑せざるを得ませんでした。だって、日本では、選挙に金がかかり過ぎることを私達は痛いほど知らされているのですから。 以上のようなデービス市役所と市議会とのユニークな関係・制度が本来の行政府と立法府の牽制の在り方からすれば、不都合なものがあると感じるのは私だけではないでしょう。その点を彼の説明の途中、「私達日本人から見れば、デービス市の型は少し変わっているが?」と尋ねた私達に対する彼の答えには考えさせられました。 「そうかも知れない。アメリカの他の都市も日本と同じものが多い。しかし、私達は、これで巧くやれているから、デービス市はこれでいいんだ」 1993/07/27 |
|